内容説明
中央日報の千葉支局員・川奈信次は仕事に脂ののってきた３５歳。休暇で出かけた上海旅行の帰り、成田空港でかつての恋人・麗子によく似た女性を目撃する。出社早々発生した女性殺人事件の取材中、川奈はふたたびその女に出会った。一方、事件の被害者は中国人と判明、事件は意外な展開をみせる…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
むう
4
年末年始のストック用に借りた本で、久しぶりの故・伴野朗さん（2004年没）の作品。新聞連載小説だそうですが、文庫本の300ページなのでちゃちゃっと読了。某新聞社の上海支局長を務められた氏ならではの「中国愛」が基底にあることを改めて感じました。描かれているのは80年代初頭、中国がまだまだ貧しかった時代の物語、その後の経済発展で今や日本を凌ぐ大国に「化けた」現代中国を、もしご存命であられたら如何様にお感じになるのでしょうか…？ 時の流れをしみじみ振り返させられた一作でした♪2017/01/10
