内容説明
探偵エラリー・クイーンは知り合いの本屋から相談を受けた。ベストセラー『混沌のヨーロッパ』を買った人たちが襲われたり、盗難に遭っているというのだ。どうやら近くのビルから盗まれた『ヴィクトリア女王の黒の1ペニー切手』を犯人がその本の中に隠したらしい…(「黒の1ペニー切手の冒険」)。ニューヨーク市警のヴェリー部長刑事、父のクイーン警視と協力し、怪事件に挑むクイーンの大冒険。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
58
世界の名探偵コレクション第7弾。「エラリー・クイーンの冒険、新冒険」からの6作品。「芸術としての殺人」は、バーナビー・ロスとエラリーが、別人と思われていた時代のコラムの一文。本作で読める事は大変貴重であり、エラリー氏がほくそ笑んでいるのが見える様です。「黒の1ペニー切手の冒険」は、エラリー氏の記念すべき初短編作です。「読者への挑戦状」は、彼が編み出した本格ミステリーの仕掛けであり初期の作品の特徴です。論理的推理に基づいていながら意外な真相にたどり着く、これが本格ミステリの醍醐味であると教わった作者です。2015/11/27
α0350α
10
再読です。何度も読んでいる気がしますが、やっぱり面白いです。ニッキーもののさらっと読める軽さが良いですね。2017/09/01
ななまるさんばつ
3
図書館本。内容は『〜冒険』『〜新冒険』て読んでたけど、この訳でも面白い。ラストのラジオミステリは流石!めちゃくちゃ面白い。ラジオミステリだけが詰まったやつ買おうかな。この文庫本サラッと読めていいシリーズ。 個人的に解説の丁寧さとラジオミステリの二篇、それから「芸術のしての殺人」をクスクスしながら読むだけで『〜冒険』『〜新冒険』を読了済みでも読む価値のある本だと思う。2023/06/18
宮院薫
2
ながいながい間、探し続けていた「は茶め茶会の冒険」が収録されていて、狂喜乱舞して買いました。別の文庫を探していたのですが、もしかしたらい存在しないのでは、と思いかけてたところでこの文庫を見つけました。ほとんど幻の短編と化すところだったので読めて嬉しい。そして思いもよらなかったラジオの脚本まで。貴重な一冊です。なんと1997年に刊行されているこの文庫の存在を知らなかった自分の不明が恥ずかしい。他の作家の分も探します。2015/04/19
エチゴヤ
2
仮病に象皮病が使われるのはなんでなんだろう・・・。2013/08/09