内容説明
へんぴな里で育った少女は、世間で、物語がもてはやされていることを聞き、あるだけの物語をみな見せて欲しいと薬師如来像に祈った。一文学少女の一生を描いた「更級日記」。虫という虫を蒐集して観察する風変わりな姫君(虫愛づる姫君)、白粉とまちがえて眉墨を顔に塗り、男を驚かせた女(はいずみ)など、王朝の「あはれ」を受け継いだ短編集「堤中納言物語」。王朝文化を現代語で描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
マッピー
18
現代訳でさっくり読める古典シリーズ。今回は『更級日記』が読みたくて。一応13歳から52歳までの生涯を書いているのだが、なんといっても白眉は文学少女だったころのこと。大人になっても夢見がちな部分は残っていたとはいえ、生活に責任のない少女の頃は、薬師如来に「京都に早く上らせてくださいまし。そして、たくさんあるという物語を、あるだけみな見せてくださいまし」と薬師如来像にお願いするくらいなのである。1000年も昔の人が、結婚を勧める親に、考え方が古いと憤慨しているところもいとをかし。『堤中納言物語』も楽しい。2026/03/03
無糖
0
どちらもめちゃくちゃ面白かった。成長すれば自分も光源氏に愛された夕顔のようになれると信じていたのが、今も昔も夢見る感覚は変わらないんだなあ…って思った。全体的に親近感が湧く。堤中納言物語はおかしかったり切なくなったりと色々だけどどの時代も色恋となると人間は同じなのかもしれない。2020/04/15




