集英社文庫<br> 洲崎パラダイス

集英社文庫
洲崎パラダイス

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  • サイズ 文庫判/ページ数 222p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784087482133
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

「洲崎パラダイス」は隅田川を越え、東京湾に面した埋め立て地帯にある赤線とよばれた娼婦の街だった。わけありの女たちが肉体を売っていた。蔦枝もその一人。甲斐性のない義治を持て余しながら、彼の甘えや、優しさ、若い肉体に未練を残していた。無知で愚かだが、積極的に生き抜いていく洲崎の様々な女たちを、細やかな筆で描いた短編集。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

タツ フカガワ

11
これまで読んだ芝木さんの作品には“儚げ”なのに“ひたむき”で“耐え忍ぶ”女の物語が多かったが、本書はちょっと違った。時代は昭和30年前後か。場所は東京・深川の洲崎神社近くの娼婦街あたり。男を手玉にとるしたたかな女、元夫へ不気味な執着を抱く女、田舎出の16歳の娘が蝶になる瞬間を鮮やかに描く作品ほか全6編を収録。今回もまた、心の機微を平易な言葉でここまで表現できるのかと思いながら読み終えました。2020/03/31

あ げ こ

8
足を踏み入れたが最後、二度と抜け出せはしない、華やかで醜い、薄闇の世界。ある者は自らの肉体を以って、明達な嬌態を以って、男を食い物にする悦びを追い、ある者は艶やかに、狡猾に、心が欲するすべてを手に入れることに、自らの生の幸福を見出す。だが最も鮮烈な印象を残すのは、身を崩した先の充足、開きかけた平穏への道を見据えながらも、こみ上げる情に逆らえず、自らに苦渋を強いる男を見限ることが出来ない女性達の姿。男の不甲斐なさを憎み、嫌悪してなお、断ち切れぬ情愛。愚かしくも強かな選択に滲む哀感が、胸を締め付ける。2014/08/26

法水

7
芥川賞作家・芝木好子さんが赤線地帯であった洲崎界隈に生きる女たちを描く短篇6作を収録。それぞれは独立した短篇だが、洲崎へと渡る橋のたもとにある飲み屋が出てくるのが共通点。きっと女将の徳子は表題作の蔦枝、「黒い炎」の久子、「洲崎界隈」の菊代、「歓楽の町」の恵子、「蝶になるまで」の鈴子、「洲崎の女」の登代といった様様な事情を抱えた女たちを数多く見てきたのであろう。「洲崎界隈」での「橋を渡ったら、お終いよ。あそこは女の人生の一番おしまいなんだから」という言葉に重みがある。2016/09/01

ジュール

5
昭和30年ころのまだ貧しい日本の赤線地帯の女を描いた連作。 わびしくやるせない。 「洲崎パラダイス」、おちるところまで堕ちた男と女、でも女はそんな男から離れられず、金を持って会いに行く。 「洲崎の女」 歳をとりそれでも夜の街に出ている。息子からも見放され精神を病む。 どれも今とは比べ物にならないが良かった。2016/05/21

ナリボー

2
7/10 かつて赤線地帯であった地域の遊女たちが主役の短編集。馴染みのある地域で内容も時代や人生観がうまく表現されていて、60年以上前の作品でもスラスラと読めた。2019/12/16

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