内容説明
著者にとって、キャプテン・クックが子供の頃からの英雄だった。暖かくて優しい南の島を故郷のように愛する著者が、それらの島々をフィールドワークしながら、その魅力をあますところなく描いた南島論の決定版。キャプテン・クックが捜し求めた南方大陸から、ハワイ、タヒチ、フィジー、バリ、宮古島などを巡り、最後は環太平洋ユートピアを謳うオリジナル文庫。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
総代
2
南方なるものにわずかに抱いていたイメージはまさに本書に書いているそれだった。あるいは西洋に発見された(!?)それであって、著者は豊かに語ってきかせてくれる。楽園として、蛮地として、現地からではなく遠方からの視点である。2011/11/07
小林ミノリ
1
我々が南方に抱く幻想の起源にせまる文章の集成、西洋の光で照らされた南方をプリズムを通して見る感覚とでも申せましょう。
カネコ
1
○2010/08/28
チルネコ
1
ハワイ、バリ、フィジーなどの南国の楽園幻想に荒俣さんの博覧強記ぶりが融合した興味深いエッセイ。南国に対するイメージも変わるだろうし、荒俣さんの脳内の底がまた見えなくなりつつある。一ジャンルでも荒俣さんの知識に匹敵できるようもっと知識を欲してしまう^^。2009/07/21
冬至楼均
0
個人的には「瓶詰の地獄」についての稿が秀逸。2014/02/23