集英社文庫<br> カーリー女神の戦士

集英社文庫
カーリー女神の戦士

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  • サイズ 文庫判/ページ数 384p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784087481570
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

類いまれな美貌と、巧みな話術、そして必殺の絞殺術を秘めて、旅人の背後に忍び寄る殺人者の罠。死と血の女神に捧げる獲物を求めて、今日もタグの群れが行く―。インド亜大陸を舞台に、カーリー女神の忠実な従僕として、二千万以上の人間を“黄色いハンカチーフ”で絞殺しつづけた殺人秘密結社の、ある若き首領が辿る数奇な運命と波瀾にみちた半生を描く冒険物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

眠る山猫屋

22
再読。十九世紀後半のインド。イギリスに席巻される亜大陸を生きた〝タグ〟と呼ばれた集団の美しき首領ファランギーの物語。拾われ子の彼は、黄色いスカーフ一枚で旅人を殺し奪う集団の頭領に見込まれ育てられていく。カーリーの名の元に縦横無尽に殺戮強奪を行うが、彼にだって殺したくない人々はいた。それでも冷徹さを学んでいくファランギー。しかし因果は巡り・・・。凄いなーインド。様々な政争に揉まれ、殺人結社さえ滅びて逝く。いやぁ、インド凄過ぎ。2018/02/01

allite510@Lamb & Wool

10
19世紀インドの殺人集団タグの物語。生首を首飾りに、切り落とした腕を腰蓑に、出会った者をことごとく殺戮する女神カーリーへの信仰のためにスカーフ一枚で首を絞め、殺しを繰り返す。周りには脚で弓を射る山岳戦闘民族ビィル族や略奪を許された傭兵騎馬軍団ピンダリーなどなんでもあり的様相。インドは「北斗の拳」的世界を既に通過してきていたのだった。凄い。タグたちの行動や決まりごとなどのディテール、とんでもない神々や宗教儀式などの超常的な描写は「混沌」という言葉で簡単に済まさない濃厚で異質な魅力に満ちている。インド凄い。2018/06/29

in medio tutissimus ibis.

4
19世紀動乱のインドを舞台にしたピカレスク伝奇。主人公の属す強盗殺人教団タグの信仰と生活をはじめとした登場人物たちのディティールが細やかに作りこまれているため、彼らのほんのさりげない所作に引き込まれる様な臨場感がある。うっかり途中まで実在の人物の伝記だと思ってた。2018/10/06

nori

4
I read it again. Good novel that readers are given for time trip to Deccan Plateau in 19th century with elaborately described scenes. This book gives good hint to know essence of काली (Kali) which is difficult to understand people except Hindu believers. 2016/03/02

小雀✡ずーっと積読減強化月……

2
予想以上に面白かった。土着信仰的な?恐い様な信仰心と危機感にゾクゾクしました。

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