内容説明
空がきれいな日に。季節が変わる朝に。歩いている最中に。ふとした瞬間に思い出す、あのときの自分、忘れたくないあのときのきもち。暮らしのなかでうもれてしまいそうになる、ささやかだけど、とても大切なこと―。広瀬裕子が、十亀雅仁の写真とともに贈るしあわせの風景。
目次
海辺の町
春のかおり
天国の公園
ケヤキの道
この町の空
約束の場所
夏の景色
偶然
しあわせの支度
やさしいあかり
プラタナスの町
洗濯日和
キンモクセイの夜
オレンジのひかり
おやすみ
著者等紹介
広瀬裕子[ヒロセユウコ]
東京生まれ。単行本編集者を経て作家に
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
139
幸せのクローバーから始まる本書。あなたの大切なものはなんですか。季節のはじまりに新しい風が吹く。春の香りに満たされる。若葉が揺れている。ひんやりとした空気。この道が好き。待ち合わせの時間より早く着くのはいつものこと。少しでも早く会いたいから。たくさんのざわめき。行き交う人たち。和らぎを求めて深く息をつく。カフェオレに温まる。雨粒が落ちてくる。現実に戻される。当たり前の日常なんて、いつ失くなるかもしれないから。今を大切に。沈んでしまう前に帰ろう。また、ふたりで、プラタナスの並木道を歩きはじめる。幸せの物語。2022/03/03
anne@灯れ松明の火
13
読メご紹介本。紙婚式お祝い候補。普段の何気ない生活の中の小さな幸せの瞬間を書き留めてあるようなエッセイ? 詩? 散りばめられた写真も美しい。2012/05/27
ヨシ
7
日常のさりげない彼氏と一緒の幸せを横書きで書いた、写真いっぱいの超短編集。ちよっと苦手。2022/07/31
りょうちん
5
図書館で予約したらしいのだけれど、タイトルにも作者にも記憶がありませんでした。読メで見かけたのだろうか。せっかくなので読んでみました。「暮らしのなかでうもれてしいまそうになる、ささやかだけど、とても大切なこと」と、文庫ウラの解説にあるとおり。15編の日々のつぶやきのような文章とやわらかなスナップで綴られています。散歩のあいまに立ち寄ったカフェや公園のベンチなんかで一遍ずつその空気感を味わい、噛みしめながら読んでみたい本。街のにおいや季節を運ぶ風、人が暮らす音や空の色、そんなものが感じられるかもしれません。2013/01/20
ひろち
1
小学生の時に出会ってから、何度読んできたかわからない。読むたびに優しい気持ちが染み込んでくる大好きな一冊。2012/03/07
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- 和書
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