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集英社文庫
処方箋

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  • サイズ 文庫判/ページ数 158p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784087477917
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

rinakko

9
再読。やはり面白い。やはり気持ち悪い。幾度も神経を逆撫でられつつ、その作風が好きなのだから世話がない。ぐねぐねと絡みつくようで隙のない文体といい、下品を描く際の憎いほどの巧みさといい、すこぶるにツボだ。そして、徹底した潤いのなさと言ったら‥‥。病院事務員である主人公は、請われて友人の姉の通院に付き添うことになった。が、それに気付いた“彼女”の介入から、事態は異様に歪んでいく‥。という、謂わば木乃伊採り譚。初っ端、“おねえさん”の風貌の描写から度肝を抜かれる。2016/08/17

ふるい

4
病んだ女に振り回される話なので読んでいて気が滅入るけど、どこか惚けたユーモアもあって、変で面白い小説。『街の座標』と併せて講談社文芸文庫あたりで復刊されないかなぁ。2025/05/26

ソルト

4
いつ買ったのか憶えていない。カバーがかかったままのがひょっこり出てきた。読みたかったから買ったんだろうけど、読んでてなんでこれ読みたかったのかな?って思った。ちょっと病んでた?この小説の主な登場人物はみんな精神の病気のような気がするけど、逆に世の中に心身共に完璧に健康な人はいないと思うから、登場人物が全員病気でもまあそれはそれで普通っていうか当たり前なのかな。「おねえさん」のその後が気になる。2016/05/11

ミスター

2
ある種の閉塞感というか、空気感が黒沢清の映画と妙に似ていて同時代性を感じさせた。主人公兼語り部であろう沖村は無力な存在だ。病気を患った女たちを見て「歩く」ことしかできない存在で、彼がいずれにせよ「変わる」ことはない。女たちは色々変わるし言葉に対して神経質になっていくのに沖村はそうならないのだ。しかしそういうマンネリ化した日常の中の機微を綴った作品なのである。そしてそれがノイズとしてばら撒かれ、読者は耳慣れない清水博子の言い回しと、異物感のあるカタカナと漢字に翻弄されるであろう。2019/02/25

まーにゃ

2
図書館で適当にパッと選んだのがこれだった。なんか読みづらい!!と思いながら読み進めていくと、沖村たちの日常の何と言うか、現実なのかわからない、記憶にない、寝ぼけているような感覚はあった。 うーん正直どう解釈していいのか分からない。でも最後まで読んで良かった。2013/01/06

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