内容説明
「ハマってしまう」ってどういうことなのだろうか。「ハマって」しまったらどうなってしまうのだろう。何かに依存しないと安心感や安定感が得られない人たちを巡って起こるさまざまな事件をユーモラスに描く。「通販」に「ペット」、「懸賞応募」に「渓流釣り」、そして「住宅展示場見学」…。草原の落とし穴みたいに、日常生活の中にも口を開けて罠が待っている。
著者等紹介
本岡類［モトオカルイ］
１９５１年千葉県生まれ。出版社勤務の後、『歪んだ駒跡』でオール読物新人賞を受賞しデビュー。９３年『真冬の誘拐者』が直木賞候補に
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
drago ＠高校野球観戦中。
23
「ハマってしまう」人間を描いた短編８本。 ◆変な性癖とか、悪い癖などが引き起こす悲喜こもごもではあるけれど、「ハマる」っていうのとは違う話が多いんだよな～。これがこの作家の力量なんだろう。 ◆そんな中で、『束の間の、ベルボトム』については、過ぎ去った青春時代を哀愁たっぷりに顧みる中年刑事の気持ちにシンクロして、心に響いた。 ☆☆☆2019/06/23
coco夏ko10角
19
ハマる、がテーマの8つのお話収録の短編集。通販、渓流釣り、住宅展示場見学…と色々。ここまでじゃないけど自分もハマった時期があったから『当日消印有効』が面白かった。2017/09/19
還暦院erk
7
図書館本。題名が前から気になっていた。短編集だったとは。表題作を最初に読んだが、こういう結末とは…！そもそも住宅展示場をハシゴする趣味って…ウソまでこいて…なんか鼻白む。いやぁ、ちやほやされて気分いいのかも知れないけど、これは真似出来ませんなぁ。他の作品もなかなかに黒い展開アリ。「束の間の、ベルボトム」は少ししんみりした。ところでベルボトムって死語だよね。ガングロ女子高生も（笑）。2019/04/23
朱音
5
何かに「はまって」いる人々が絡むミステリ短編。ついつい通販にはまる気持ちはわからなくもないし（私はＴＶショッピングよりもネットに誘惑されやすいけど）そういうちょっとした心の隙間的な視点が面白い。軽く読めるミステリ。2010/12/24
すももんが
4
書かれたのが西暦2000年前後なので時代設定が古いが、面白く読めた。ガングロや厚底ブーツなんて、今の時代では想像もできないだろうな(笑)2020/02/06
