集英社文庫
反乱のボヤージュ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 400p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087477269
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

坂下薫平19歳。首都大学の学生寮で、個性溢れる面々と楽しい日々を過ごしていた。だが、寮の取り壊しをもくろむ大学側は、元刑事の舎監・名倉を送りこみ、厳しい統制を始める。時を同じくして起こった、寮内のストーカー事件や自殺未遂騒動。だが、一つ一つのトラブルを乗り越えながら結束を固めた寮生達は、遂に大学側との戦いに立ち上がる。現代の若者達の「旅立ち」を描く、伸びやかな青春小説。

著者等紹介

野沢尚[ノザワヒサシ]
1960~2004。愛知県生まれ。脚本家として「眠れる森」「氷の世界」等多くのヒット作を手がける。また、小説作品では『破線のマリス』で江戸川乱歩賞、『恋愛時代』で島清恋愛文学賞、『深紅』で吉川英治文学新人賞を受賞
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ユザキ部長

97
幼い頃に両親の離婚と死別を経験した主人公のクンペー。大学の寮で周りの学生たちや大人たちと共に暮らしていくなかでますます成長していく様は清々しい。とても生命力にあふれたくましい青年で好感が持てる。多分、負ける事を覚悟した時に名倉から言われた。目を閉じていったん心を無にしてから360度見回してみろ。自ずと見えてくる。父から子どもへのメッセージそのものだ。2016/02/07

夜長月🌙@読書会10周年

83
子供の頃見ていた大人は両親も含めて本当に大人に見えました。けれど実際に自分が大人になってみると何と頼りないことでしょう。大人らしくあるにはどうあればよいのか考えさせられる良書でした。学生寮の取り壊しにあって反抗する学生たちと舎監の名倉さん。敵方のスパイのでようにも思えた名倉さんですが一本筋が通っていて頼りがいがあります。そんな名倉さんにも黒歴史があります。苦難の道を経たからこそ今の名倉さんがあることがわかります。大人になるということは体験を無駄にしないということでしょうか。2022/01/06

まさきち

80
大学が廃止を望む学生寮を舞台に、そこに暮らす学生たちの奮闘を描いた一冊。それぞれの学生が抱える若者らしい悩みに懐かしさを感じらながらも、学校側から送り込まれた名倉さんの大人らしさ、そして学生を暖かく見つめるまなざしにほっとさせられた話でした。なんだか焼き芋がほしくなります。2016/02/15

サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥

48
廃寮反対! 僕らの「闘争」が始まる。坂下薫平は19歳、首都大学の寮生。大学側が打ち出した廃寮政策に反発し、自由と自治を守るため、仲間と共に立ち上がる――。何といっても大学側から送り込まれた元刑事の舎監・名倉の存在が良い。厳しいながらも温かい目で学生たちを見守る親のような存在。青春ものの傑作、野沢さんの作品の中では一番好きです。非常に面白い作品でした。もう、彼の作品が読めないと思うと非常に残念です。★★★★★

やさぐれパンダ

35
東京にある国立大学首都大学の 学生寮に住む坂下薫平は 仲間とともに楽しい日々を過ごしていたが 学生寮の廃寮を企む大学側の陰謀は進む。 父の借金問題や 女子学生へのストーカー問題などいろいろな要素が絡む 青春群像物語。 楽しく 一気読みであった。2022/11/28

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