内容説明
南三郡を実力で手に入れた呉の孫権は、無敵の水軍で江南を固めていった。胸中に渦巻くは合肥攻略だ。一方、最強の騎馬軍団と後漢の献帝を擁し、魏の曹操は再び天下統一の野望に燃えていた。「赤壁の戦い」で勝利を収めた劉備は荊州に足掛かりを得、益州を配下に置いて蜀を制した。三国鼎立の時代を迎え、戦いはますます熾烈なものとなった。焦点は荊州争奪にある。
著者等紹介
伴野朗[トモノロウ]
1936年7月愛媛生。東京外国語大学卒。朝日新聞記者を経て作家に。76年「五十万年の死角」で江戸川乱歩賞受賞。歴史と冒険・推理を組み合わせた作風で独自の世界を展開
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gonta19
22
新規購入ではなく、積読状態だったもの。 購入詳細不明。 2013/7/12〜7/16 劉備が蜀を制しいよいよ三国鼎立へ。伴野版三国志もいよいよハーフターン。あと、五冊。2013/07/16
蛇の婿
8
表紙は甘寧。…いや、どう見ても孫悟空でしょこれ。この巻は魏と呉の和議の背後に主人公たちの事情が絡む部分にかなり感心しました。あと、馬超の描き方がなかなか笑えます…まあ、解説によると楊阜が作者のお気に入りらしいので、そうすると馬超はああいう書かれ方しかなかったのかな、と思います。2012/03/18
BIN
6
合肥の戦い後の和議まで。表紙は剣の飾りに鈴ついているから甘寧か。馬超や益州制圧で半分くらいで呉以外も多かったですが、今回は諜報機関の暗躍が書かれており、戦後の単なる和議というより理由付けを強化している点はよかった。登場人物に実しやかに字をつけたりしているから創作なのかどうかわかりにくい。2016/04/24
くっちゃ
4
史実の方は劉備が荊州を足掛かりに益州を得る。これで諸葛亮の天下三分の計はなり、本格的に三国時代となっていく。 オリジナルの方は孫朗が結婚。更には曹棄率いる「青州眼」との組織対組織の戦いが本格化してくる。ようやく孫朗が主人公っぽくなってきた感じ。しかし曹棄のキャラが大人びてるせいでちょいちょい忘れがちだが、この人実は曹操の末っ子なんだよな…。2012/01/03
kazu
3
劉備の入蜀、馬超の登場、鳳統の落命、合肥の戦いがメイン。 それに沿って、架空の諜報機関、そして孫朗が活躍する。 諜報機関同士の駆け引きや戦いが本格的に始まり、情報戦が遥かに重要になっている伴野版三国志。 脇道の薀蓄が多すぎるのも相変わらず。2012/12/22