内容説明
2005年、某国のテロリストが戦略ミサイルを入手、日本を標的にしているという情報が飛び込んだ。平和ボケで危機管理能力ゼロの政府首脳は事の重要ささえ理解できず、事態の収拾を国際的詐欺師・沖田次郎吉に依頼する。彼はその恐るべき頭脳を武器に、3人の“騙しの天才”、足立梵天丸、井原世之介、綾小路右近を率いて現地に向かう。果たして沖田の秘策とは!?痛快無比の近未来ピカレスク。
著者等紹介
落合信彦[オチアイノブヒコ]
混迷する世界情勢に熱い眼を向け、つねに現地に飛ぶことを信条とする国際ジャーナリスト、作家
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感想・レビュー
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マッピー
17
いや、面白かった!作者が落合信彦なので、緻密に分析された国際情勢、ストイックな主人公、スタイリッシュでハードボイルドな文体。そんなものとは全く無縁のスラップスティックコメディ。読みながら何度も「浅田次郎じゃないよね?」と確認しました。もちろん確信犯的にご都合主義で、あからさまに有名人を揶揄していて、だけど下品になる一歩手前でとどまっている。ニヤニヤ笑いながら読んでいると、いつの間にやら主人公にしてやられている自分がいる。クセになりそうです。2022/11/14
RITZ
4
一気読み。文体も物語もテンポ良く進んで、かなり読みやすい。頭空っぽにして読めるエンタメコンゲーム小説。2017/03/03
りちゃ
4
再読。あまりのノリの良さ、軽さに驚く。が、内容は深い。平和ボケの日本を救うべく、白羽の矢が立ったのは天才詐欺師・沖田。ワールドワイドで活躍。やはり情報戦において日本は丸裸なのだろう。硬派な落合作品もいいが、こんなちょっと遊びの入った作品もまたいい。やはり、落合作品は視野が広がる。2017/02/11
sunafukinT
2
★★★ よくわからないけど、そういうもんだと思えば面白いから星3 ▼報道以外の政治や外交がよくわからないから、全部コメディなのか少しは現実味があるのか全く分からないけど、そういうもんだと流し込んで読むと面白いと思う2023/08/07
Potten
2
15,6年程前の作品。お借り本。国家間の問題解決に詐欺師に取引をお願いする、というコメディータッチのお話し。随所に当時のシリアスな世界情勢もまぜながらの進行だったのでフムフムと考えながら面白く読ませてもらった。次はもっとヤバそうな世界が見たいです♪ 余談ですが先日、ご子息がテレビに出ていてAIがどうの、と喋っていた。大学の助教授だか学長補佐だかをしているとの事でとても優秀なんだろうけど世界を又にかけた父上とは違う肌色に感じた。酔っ払って見ていたので間違っているかもしれませんが・・・2017/10/04