内容説明
国際会議のため来日した、ゾエザル王国の外務大臣・ジュサツ。独裁国家に対する強い風当たりにもめげず、常に笑顔をたやさない彼を癒す、おぞましいストレス解消法。つぶれかけたフレンチ・レストランを救った、魅惑の食材の正体。一家団欒のテーブルで告白される、悪食の数々など、全11篇。異才が贈る、駄洒落×ホラー×グロテスクのフルコースを召し上がれ。
著者等紹介
田中啓文[タナカヒロフミ]
1962年大阪府生まれ。93年「凶の剣士」で第二回ファンタジーロマン大賞佳作入選、ジャズミステリ短編「落下する緑」で「鮎川哲也の本格推理」に入選しデビュー
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感想・レビュー
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アメマ
28
読了後僕は今、非常に清々しいとすら感じている。これ程までに突き抜けて下品で、クセが凄い悪のりグロテスク本に敬服してすらいるのだ。気持ち悪いと一言で片付けてはいけない。SFからホラーまでの要素が入り、ダジャレというエッセンスで味付けされた、なんとも人を食(喰)った見事な悪食本が完成されている。ここではとても書けないエゲつない描写がこれでもか!と徹底的に描かれている。もうホントごめんなさいである。エログロナンセンスの最高峰本は、1周回って最高な幸せ本である。☆4.52016/05/13
skellig@topsy-turvy
22
食と官能、グロ奇想に満ちた短篇集。常に笑いを絶やさない男の秘密、シェフの窮地を救った気味悪さの具現的生物、「異形家」の「大根」など、悪夢的料理のオンパレード。唯一「俊一と俊二」だけは人間と機械を巡る疑惑物語で、異色ながら好みで楽しかった。全体的にスラップスティックで無意味で、それゆえに恐ろしくもあるのだけど何だか笑ってしまう。少しだけお腹がすいてくる。2013/08/27
Porco
15
久々に心から悪趣味だと思ったほどに気色悪い。更にいうなら「キッショ!」と口汚く吐き捨てたい。何度も読むものでも軽率に勧めるものではないが、激辛料理に挑戦する感覚で我こそはという人は読んでみるのもいいかも。短編集という体裁だからこそ慣れる前にまた別のグロが襲いかかってくる。そんな冒涜的エログロナンセンスのフルコース。2024/12/29
こふく
13
表題作「異形家の食卓」3のゲテモノが面白い。エログロ、虫系がお好きな作家さん。途中だれてきたけど、後半の作品で持ち直して結果面白い一冊でした。2024/07/08
carl
11
ギャググロナンセンス★★★ 2016/10/31
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- 和書
- 餃子バンザイ!