内容説明
マーケット・メカニズムのイロハを理解することは、混迷の時代を生き抜く最低必須条件!マーケットの背後にある深い意味、金融不安と日本経済の将来性、21世紀における職業選択、大競争時代にどう対処すべきか、など―こうした誰もが知りたいと思うことを、経済学の論理を用いながら、中学生にも分かる平易な語り口で解き明かす。
目次
経済学なしに私たちは生きていけない。
マーケットこそは人類の最大の発明だ。
社会主義はなぜ失敗したのか。
明日のために今日の消費をがまんしますか。
自分で会社をつくろう。
競争にも光と影がある。
所得はどう決まるのか。
市場も「失敗する」。
大不況を克服する方法。
グローバルエコノミー。
GDPの概念とデフレ経済。
さらば日本株式会社。
著者等紹介
中谷巌[ナカタニイワオ]
1942年大阪生。一橋大学経済学部卒。米国ハーバード大学経済学博士。現在、多摩大学学長、三和総合研究所理事長、ソニー取締役を兼ねる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KING-N
3
マーケットの仕組みや、資本主義、社会主義を易しく解説している経済学入門書。易しいといっても、専門書であるため、しっかり目的意識を持って読まないと頭に入ってこない内容。また入門書であるためこれで経済学すべてが事足りるわけでもない。経済学を学びたい方は、まずこの本を手にとってみては。2015/09/19
uburoi
2
二度目ですが、すっきりと理解できた気がします。文庫化が2001年で1999年だから間が短いが、単行本にはサラ金(借金取りじゃない方の)の漫画とか載せてて親しみやすかったという。当時のニホンの経済状況がかなり言及されているが、バブル後の不況で銀行は不良債権抱えていた時期。この2024年の世界とはまるで違う。2024/07/28
くらぴい
2
中谷氏の解説は、本の出版当時の流行を巧みに話題にしていることが、読んでいて刺激をうけました。中谷氏自身非常な勉強家で、俯瞰的なみかたも出来る方です。2019/06/21
bookworm1963
2
1999年3月刊行の文庫版第1刷。30万部売れ実用書の年間ベストセラーになった作品。氏は日産自動車からハーバードに進みノーベル経済学賞のケネス・アローに師事。帰国後、93年の細川内閣、98年の小渕内閣、2000年の小泉内閣で竹中平蔵らと構造改革を推進。本書は初学者向けの平易な経済入門で日本が直面する問題を整理することに重点を置き、マーケットメカニズムへの理解とバブルや不良債権問題の教訓を確り胸に刻むことを強調するニュートラルな内容。2016/02/10
びーちゃん
2
著者が中学生にもわかるように書いたと言うだけあって,経済学の基本概念をわかりやすく解説している。それにもかかわらず内容は高度。評価42011/07/04