内容説明
さる大手家電メーカーの広報部設立は、企業のイメージアップが目的のはずだった。ところが、広報マン堀川陽一郎の任務はスキャンダルのもみ消しだった。裏工作に手をつくす彼を、社内の裏切りが待つ。さらに彼はオーナー一族のスキャンダルもみ消しに奔走させられた。苦悩と心痛の中でクラブ歌手、香里にのめりこむ堀川…。大企業の恥部と裏面を赤裸々に描いた快心の作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ランクル一番
1
パナソニック人事抗争史という書籍に、これはほとんど実話ですというコメントを見たので購入してみました。重電部門を持たない新規家電製造会社が短時間で国を代表する企業になります。その戦略として、広報が中心となってオーナーを神と仕立てることにより、自社の製品の信頼性を向上させる、という著者の分析が印象的でした。その副作用として、宣伝部門はマスコミと密着してやんちゃなことをやりちらかします。広報部門は週刊誌対策として右往左往します。まさに小説より奇なり。2015/08/02
Akosh
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電子書籍にて読了。 先日読んだ「パナソニック人事抗争史」の中に出てきたので、読んでみました。小説の形こそとっていますが、そのままですね、、2015/04/17
太刀河 抹茶
0
ノンフィクションのような、70年代80年代パナソニック揉み消し屋広報マンの物語。実話のような、ありえそうな、具体的な話。時折見えるサラリーマンとしての苦悩。途中、中だるみを感じたけれども、どちらかと言えばノンフィクションとして仕立ててもらいたかった気がした。2015/05/02
イカ男
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松下電器東京支社の広報部長を主人公にした物語。ウラ広報、会社の幹部、とくに創業者および娘婿の会長のスキャンダルのもみ消し、マスコミ対策に翻弄する。深みに欠ける。2012/05/16