内容説明
雪洞でビバークしていたら、天井にアイゼンが見えた。それをネタに怪談を始めたふたりの上に降ってきたものは?表題作をはじめ、ネパールの饐えた熱風から記憶の深奥の冷気まで。雪のまっ白な闇の孤独から、遠い過去に祖先が流した血の歴史まで。心を壊し、血を凍らせ、人を狂わせる短編小説を11編。文庫オリジナル作品集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シガー&シュガー
13
谷甲州は初めて読む作家で怖い話を期待して手に取ってみた。一番最初の雪山に絡む短編は、語られる時代に特に関わりないからか違和感なく読めたのだけど(雪山に閉じ込められる恐怖以外はそれほど怖くはない)、その他の日常を舞台にした話については古臭い感じと目新しさのない展開・語り口調に次第に飽きを感じてしまい、最後はほとんど飛ばし読み。女性についての描写も凡庸で、魔性の女も普通の主婦もあまり変わりないなと言う印象。背筋が冷たくなる…というのはかなりハードルが高いタイトルだなと再確認。2017/04/17
カワセミ440
6
山登りでの話かと思ったら、1作目だけでした。期待してたんだけどね、でも、いや~怖いねえ。冬山でビバーク・・天井から、なんて想像しただけで怖い。『雨夜子』も心の奥底を逆撫でされた感じで怖いっていうか気持ち悪いって言うか・・なんとも表現し辛いけど。『猿神』もあの辺ならそんな事、ありそうで怖いし、主人公の狂気がもっと怖いな。谷甲州さんって今まで馴染みの無かった作家さんだけど、図書館の予約が進まないときにはこれからも読んでみようか?2016/06/29
Tetchy
4
山岳冒険小説、SF小説の旗手、谷甲州が手がけたホラー短編集。山岳小説をモチーフにしたもの、SFをモチーフにしたものもあるが、この作者には珍しく、日常を舞台にしたものが多かった。収録作の中では「鏡像」と「三人の小人と四番目の針」が個人的には評価が高い。谷氏が山岳冒険小説やSF小説だけじゃなく、こんなのも書けるぞ!と高らかに唱え、証明した事が本短編集における収穫だろう。特に子供を主人公に書かせるとこんなに面白い物が出来るのかと驚いた。この路線の作品ももっと読みたいと思った次第だ。2009/12/21
つちのこ
3
単行本で読了。11編が収められたホラー短編集。タイトルにもなっている『背筋が冷たくなる話』が怖さでは一番。山岳小説としても面白く読める。次に『武子』これも恐い。輪廻転生を扱った内容であるが夢に出てきそうなコワさ。『言霊『も不気味なおどろおどろしさがある。私はこういうのは苦手(笑)。エロチックなSFタッチの小説では『猿神』と『魔性の女』も良かった。(2000.6記)2000/06/01
KJ
2
山岳・SF・心霊・とバラエティーなホラーです。中でも猿神は異様な恐怖感でした。表面的ではなく、深層心理まで届く様な話は短編ながらも印象に残り、面白かったです。谷甲州さん、続編?お願いします!m(__)m2015/06/12