集英社文庫<br> 魚神(いおがみ)

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集英社文庫
魚神(いおがみ)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 264p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087467864
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

遊女屋が軒を連ねる、閉ざされた小さな島。美貌の姉弟は引き裂かれ、姉は女郎、弟は裏華町の男娼を経て、薬売りとして生きている。互いを求める二人の運命が、島の「雷魚伝説」と交錯し…。第21回小説すばる新人賞・泉鏡花文学賞受賞作!(解説/宇野亜喜良)

内容説明

かつて一大遊郭が栄えた、閉ざされた島。独自の文化が息づく島で、美貌の姉弟・白亜とスケキヨは互いのみを拠りどころに生きてきた。しかし年頃になったふたりは離れ離れに売られてしまう。月日が流れ、島随一の遊女となった白亜は、スケキヨの気配を感じながらも再会を果たせずにいた。強く惹きあうがゆえに拒絶を恐れて近づけない姉弟。互いを求めるふたりの運命が島の雷魚伝説と交錯し…。第21回小説すばる新人賞、第37回泉鏡花文学賞受賞作。

著者等紹介

千早茜[チハヤアカネ]
1979年北海道生まれ。立命館大学文学部卒業。小学生時代の大半をアフリカのザンビアで過ごす。2008年『魚神』(「魚」改題)で第21回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。同作で、第37回泉鏡花文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

424
小説は独特の幻想世界を造り出し、その限りでは泉鏡花賞の受賞も納得できるのだが。ただし、プロットの展開の通俗性と、ややもすると陳腐な感じがするのはまことに残念である。また、それこそが作家の意図であるのかも知れないが、物語世界の全体がいかにも造り物めいているのである。さらに言えば、神話的伝承と小説内の現象とが乖離してしまっているのが、惜しまれる。ただ、作品の全体に漂う、とりわけ結末部に見られるマゾヒズムは谷崎のそれを想起させるものである。2018/09/17

美紀ちゃん

151
千早茜さんが好きなので読んでみた。美しく幻想的なストーリー。でも泥のような質感や濁った海の匂いもする不思議な話。スケキヨと白亜。姉弟と呼ばれ共に育つが、血が繋がっているのかは不明。誰よりも大切に思っている。大人になってからは相手に嫌われたくなくてお互いに近づけない。ずっと想いあっているのに逢えない2人。夢を見ない島の人々。人身売買、廓、欲望、近親相姦、痣、痛み、歪み。ラストの展開はスピード感がありドキドキした。夢の中のような浮遊感もありカッコよかった。遊郭の話なので学校図書館は不向きだが描写は美しい。2023/05/06

❁かな❁

110
千早茜さん作品を読むのは4作目。小説すばる新人賞・泉鏡花文学賞受賞作。とても幻想的で時代設定もわからない世界観の物語。世の中から切り離された島で生きている、とても美しい美貌の白亜とスケキヨ。姉弟かどうかもわからないですがお互いに強い心で惹き合い、寄り添ってきた二人。とても辛く痛々しかったです。ですがこの独特で幻想的な美しい雰囲気に惹きつけられて一気読みでした。蓮沼が後半魅力的でスケキヨの優しく繊細で強いところも素敵です。恐ろしいと美しいは同じとスケキヨ。残酷で奇跡に近いくらい美しい作品。千早さんいいです☆2014/01/05

ちーたん

89
★★★★☆幻想的で妖艶なお話。初読み作家さん。舞台は大遊郭のある閉ざされた島。その島に捨てられた姉・白亜。弟・スケキヨ。兄弟であるかも定かでない二人は自分の存在意義を互いを思う事で心の拠り所にして生きる。しかし島で生きる宿命というべき別れが2人にやってきて…。白亜は絶世の美女となり、一番の遊女となる。一方スケキヨの行方は?2人の運命は?再会する事は出来るのか?島に伝わる遊女と雷魚のお伽噺。夢を食べる獏など幻想的な世界観は何を読んでるのか正しくは把握出来なかったけど嫌いではない世界観だった✨2020/01/29

nico🐬波待ち中

79
初読みの作家さん。とても不思議で妖艶な世界観。全体がふわふわしたとらえどころのない靄に包まれているようで、でもヘドロや血のどろどろした生臭さも漂ってくる。一大遊郭の栄える閉ざされた島を舞台にした姉弟の物語。幼い頃からピッタリと寄り添い互いの存在のみを認めて生きてきた二人。やがて離れ離れになっても常に互いの存在を拠り所に各々の場所で生きていく。古来より伝わる雷魚伝説や、浮き世離れした島でのその場限りの男女の逢瀬に妖しさを感じる。お伽噺のファンタジーと人間の生々しさが共存した、不思議な余韻の残る物語だった。2017/04/23

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