出版社内容情報
35歳と23歳のOL同士が恋のライバルに!?
仕事一筋の35歳の瑞子と、恋愛第一の23歳の千絵。反目し合う二人が、同時に27歳のエリートビジネスマンに恋をした。最後に笑うのは…。女性の悩みや葛藤を軽快に描く恋愛小説。(解説/藤田香織)
内容説明
35歳の瑞子と23歳の千絵。何かと反目しあう二人が所属する第二販売部に、ロサンジェルスからきたエリート男性・冴木が配属された。いつの間にかお局さまと呼ばれている瑞子、自分より若い女子社員が入って焦り気味の千絵。それぞれの思惑を持って、冴木に近づくが…。一方の冴木も、何やらはっきりしない態度。誰もが感じる年齢の不安や、結婚や仕事に揺れる女心を語りつくす爽快恋愛小説。
著者等紹介
唯川恵[ユイカワケイ]
1955年金沢市生まれ。金沢短期大学情報処理学科卒業。銀行勤務を経て84年「海色の午後」で第3回コバルト・ノベル大賞受賞。以後、恋愛小説やエッセイを発表し、2002年『肩ごしの恋人』で第126回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
84
再読です。爽快な恋愛小説ですね。半目し合う瑞子と千絵が手を組んで冴木に反撃するというストーリーが気持ち良い。最初はお互いの当てつけのつもりで冴木に近づくものの、彼はそれぞれを上手くあしらう上に他にも女性を侍らせているというのがイラっとしますね。結婚や恋愛に焦る気持ちを弄んでいますよね。何気なく展開は読める作品ではあるのですが、面白いです。スカッとした読後感を得られます。2018/06/03
優希
68
スカッとしますね。千絵と瑞子の所属する部署に配属されたエリート男性・冴木。2人の女性に上手く言い寄る姿には正直腹が立ちます。しかも別に恋人がいるなんて許せません。これを知った千絵と瑞子が手を組んで反撃を仕掛けるのが面白かったです。普段は反目していても利害が同じだと手を組むのがOLの常識なのでしょう。何となく先は読める展開ですが、楽しく読むことができました。女性の怖さを垣間見ますが、全体的に軽快で面白かったです。2014/10/30
扉のこちら側
46
初読。女同士の駆け引きの描写に重みがある。他人からみたらしょうもないようなものでも。最後に魅力的な男性が出てくればよかったのだけれど、男性陣が残念なまま終わってしまった。2013/02/25
やまこ
33
23歳と35歳の独身OLが確執をお互いかかえながら一人のハンサム社員を巡りバトルを繰り広げるもスカッとする話。細かい会社の出来事とかもわかるわかると一人唸る。どちらの立場も理解できる年齢に差し掛かっているので感情も移入できた。二人にはそれぞれが幸せだと思える未来が来てくれればいいなぁ。2018/03/13
カナティ
33
姉からの借り本。『恋愛偏差値』というドラマの原作の1つで、視聴してはいなかったけれど何となく覚えていたのであっさりと読了。ドラマのイメージが強くて終始、財前直見さん・柴咲コウさんの姿がチラついていました(笑)。ありがちな展開でしたが、ラストのスカっとする終わり方には好感がもてます。ですが、この作品に出てくる男性陣には魅力を感じなかったのが少し残念。少し時代を感じるな、と思いきやこちらの作品の最初の出版年は1992年とのこと。約20年前でも、女同士の嫉妬や張り合いって変わらないんだな~と痛感しました。2012/12/30