内容説明
バークレーの街歩き。ブルックリンハイツのレモネード。吉田健一、庄司薫、モーム、啄木。ボタンダウンとギター、ラスクに1ドルコーヒー…。「この本のなかにあるのはすがすがしい肯定。それはつまるところ、世界への肯定である」。中目黒の古書店店主にして、『暮しの手帖』編集長の著者が、「僕の旅の日々、その歩み方、迷い方、過ごし方、愛し方」をつづったとびきり爽快な一冊。
目次
1 いつもの眩しい朝(はじめての人;雨の降る今日ぼくが祈ること ほか)
2 見つめあったサンフランシスコ(本屋で働く女の子;本と旅するおじいさん ほか)
3 びばびば(ビバビバ日記;早起きなジジ ほか)
4 本・随想(本が語ってくれること;Happiness is Warm Books… ほか)
5 くちぶえサンドイッチ
著者等紹介
松浦弥太郎[マツウラヤタロウ]
1965年生まれ。東京都出身。「カウブックス」主宰。『暮しの手帖』編集長。18歳で渡米。アメリカの書店文化に関心を持ち、幅広く編集や執筆活動をはじめる。96年に帰国後、中目黒に書店「エムアンドカンパニーブックセラーズ」を開業。トラックによる移動書店で話題を集める。2002年、小林節正と「カウブックス」開業。06年10月より『暮しの手帖』編集長に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
93
松浦さんの本は、比較的実用的な本をいくつか読んできたのですがこのような軽めのエッセイがあるとは知りませんでした。若い人向きなのでしょう。アメリカや彼女のことが結構出てきて片岡さんのエッセイを思い出しました。もう少し本などについての語りがあってもいいように感じました。2024/09/22
kaizen@名古屋de朝活読書会
82
いろいろな所に書いた随筆を集め、少し書き下ろしを足して体裁を整えたもの。なにげない話。よくある話。ちょっとした話。続きがない話。いろいろな小話。2013/09/26
ユメ
56
私がこれまで読んできた松浦弥太郎さんの随筆集は、モノとの関係を通して暮らしを見つめる文章が多かった。しかし、この『くちぶえサンドイッチ』は、人、そして本との関係が綴られている。松浦さんがいちにちいちにち人と真摯に対峙してきた軌跡。家族で大きな毛布にくるまる幸せを書いた「大好きな毛布」なんて、読んでいるこちらの胸にも暖かな火が灯るようで。松浦さんが大切にはぐくんできた幸福からぽろぽろと陽光がこぼれて、それが言葉になったみたい。文章を書くことで、松浦さんの幸せな気持ちはきっと膨らんでいるのだろうなと思う。2016/06/02
扉のこちら側
35
初読。2014年1051冊め。旅と恋と読書。いつか私も自由業になって本と旅したい。2014/11/11
ほほほ
32
松浦弥太郎さんの初期エッセイ集。サンフランシスコで過ごした日々、アメリカを旅したこと、出会った人、日々の小さな幸せ。ワクワクするような幸せな瞬間が詰まっている。キラキラとした前向きな気持ちになれる。多分苦手だろうと思って松浦さんの本は手に取ってみたこともなかったけれど、何かで「生きることへの限りない優しさに溢れた隠れた名作」と紹介されていたので読んでみました。大正解。人によっては胸焼けするような甘~い内容かもしれないけど私はこの本ほんとに好き。松浦さんは元古本屋なので”通”な本もたくさん紹介されています。2015/10/02