内容説明
巨大な権力の陰で殺人や悪事の限りをつくす旗本や老中、そして役人たち。御目付、遠山金四郎景晋の配下、花房一平はこれらの巨大な悪を憎み、正面から敢然と立ち向かう。人情の機微やさまざまの立場の人生模様を織りこみながら、一平の怒りを描く。表題作ほか、五篇を収録した短篇集。
著者等紹介
平岩弓枝[ヒライワユミエ]
1932年3月15日東京生まれ。日本女子大学国文科卒業。戸川幸夫に師事し、58年長谷川伸主宰の新鷹会に入会。59年『大衆文芸』に発表した「鏨師」で第41回直木賞受賞。91年『花影の花』で第25回吉川英治文学賞受賞。98年第46回菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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天笑院たか姫
3
遠山金四郎景普の配下、花房一平が悪事に手を染める権力者たちに挑むが本当の悪を裁けないもどかしさが切ない。2017/03/08
銀次
3
平岩弓枝って男性的なカッコいい文章を書くんですね。「たんぽぽが咲いた」のおよねに生甲斐ができてよかった。2017/01/18
沼田のに
1
文字春という名前が一般的に芸事の師匠にあったんだ。山本一力の「損料屋喜八郎始末控え」にもでてきた。前半のほうに巨悪がチラチラしたけど、それっきりになっちまって、ちと物足りない。しかし平岩弓枝の雰囲気は出てると思う。7/102013/10/04
レンズマン
1
悪が滅びた試しなし・・2013/07/04
コユキ キミ
0
どうしようもない世の中に憤ったり、実らない恋に身を焦がしたり、青春真っ盛りの主人公が、まぶしかったりします。2016/04/16