内容説明
元傭兵部隊の兵士であった圭介は、いまは六本木の遊び人として享楽的で退屈な日々を送っている。だが、新作をめぐって脅迫されているという老作家のボディガードを友人から頼まれた夜から、そんな生活は一変した。友人が殺され、圭介は老作家をつけ狙うプロの殺し屋と闘うことになる。やがて「兵士」としての血が蘇り―。自らの誇りのために命を賭ける男たちを描く、傑作ハードボイルド。
著者等紹介
大沢在昌[オオサワアリマサ]
1956年名古屋生まれ。「感傷の街角」で小説推理新人賞、「新宿鮫」で吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞受賞。「新宿鮫無間人形」で第110回直木賞、「パンドラ・アイランド」で第17回柴田錬三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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扉のこちら側
66
2018年192冊め。元傭兵が無双するハードボイルドの典型パターンの話。この手のキャラが夜の女にモテモテなのもテンプレだろうか。目新しさはないがハードボイルを小説を読んだ感は得られる。新作の発表を控えた老作家がその作品内容故に命を狙われるという話だけに、もう少しその内容に踏み込んで欲しかった。2018/06/19
ヨーコ・オクダ
20
再読…のはずが意外と内容を覚えていなかったり。著名やけど偏屈な作家・辺見のボディーガードを依頼された元傭兵・高松。仕事を引き受けずに帰宅すると、依頼してきた同級生・河合の死体が転がっていて…。もう事件に関わらざるを得ないわなw敵は誰?狙いは辺見か高松か河合か?理由は?表向きはバーの経営者で、実は仕事待機中の傭兵・清水と協力して謎に迫っていく。登場するアイテムが全て、ハードボイルドの王道でね〜。特筆するエピソードは別にないんやけど「ハードボイルド読みました」感はガッチリ得られる作品(^^)2016/09/22
うさっち
17
傭兵経験を持つノンフィクション作家の主人公は豪邸に一人暮らしで外車を乗りまわし、酒と煙草と女に殺人…。う~ん、さすがハードボイルドの王道ですね。ただ狩人シリーズなどと比べると少し弱い感じがするのは初期の作品だからかな?主人公がタイトルほど「野獣」でもなかったせいか、脇役キャラの清水や偏屈な老作家の辺見の方が魅力的でした。2014/11/20
魔魔男爵
6
野獣が駆ける話w。バイオレンスが売りだと思うが、若書きなので今一。敵も味方も筋肉バカに思えるww。バイオレンスアクションは狩人シリーズで大開花したざんすね?2017/07/14
ツヨシ
6
元傭兵の圭介は、年老いた文豪の命を狙う者達と対決する事に・・・・・。何故老人は命を狙われるのか? 大沢さんの純ハードボイルド小説ですね。やっぱハードボイルドは、酒、女、煙草、車などのアイテムが必須ですね!エコカーとか喫煙エリアとかノンアルコールとかセクハラはハードボイルドの世界には必要ないのだ!!!2012/06/21