内容説明
少年の内向的な幻想とそこからの飛翔を綴る叙情的短編。異次元の世界に読者を誘いこむSF的小品。また今の日本社会への強烈な違和感を語るエッセイなど、イメージ世界と思索が様々な角度からきらめきあふれ出る。大胆にして新鮮。太田光、初の単独エッセイ。
目次
1 パラレルな世紀への跳躍(タバコ;嫌悪感 ほか)
2 移動する景色(学芸会;ズレ ほか)
3 日本人の常識(後悔と誇り;墓地の男 ほか)
4 新しい歴史(新しい歴史;舞台袖 ほか)
著者等紹介
太田光[オオタヒカリ]
1965年埼玉県生まれ。日本大学芸術学部中退後、同級生だった田中裕二と88年にコンビを組み「爆笑問題」結成。政治から芸能まで社会現象を鋭く切り取る漫才で高い評価を得る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
JUN
18
なぜこの本が積読本になっていたのか?3~4ページでのエッセイ、またちょっとした物語などが収録されている。あまり面白くなかった。2014/03/22
rumi
7
三十代の頃の作品。エッセイと時事評とSF、現実と幻想と妄想が織り混ざったTHE太田光といった感じの本。この国の方向性やもっと大きく人類の行く末を熱く考えていることがわかる。本気でパラレルな世紀への跳躍を果たそうとしている彼は、十年経った今でも、いや 生涯青臭い正論を吐き続け青い理想を持ち続けるのだと思う。そんな彼に触発され青臭く無垢にむかっていこうではないかと本気で考えてみる。2013/06/05
橘
7
面白かったです。太田さんの考えてることが主な内容なのですが、日本や日本人への問い掛けがなかなか鋭く感じられました。癒しについての部分も良かったです。自分の在り方や立ち位置を明確にし、自分の考えをちゃんと持つこと、考えさせられました。2013/05/28
こにいせ
7
(基本的に)ドまじめな太田の部分が出ているエッセイ。ネタっぽいところや、「太田総理」に見られるような「ある種の冷酷さ」をアジる篇よりも、興味を持って読めたのは「スベること」について語っていること。彼ほどの天才でも、滑ることに恐怖感を持ったり、志ん生にはまだ勝てねえな、と思ったりするのかと少し意外。芸事に対する真摯さ、が感じられる。結局、テレビや雑誌で言いたい放題暴言をはいて恨みを買っても、本業にたいしてあくまでひたむきでいれれるから、爆笑問題は支持されるんだろうな。2009/11/25
kaeru-kuro
5
何年か前に読みました。 面白かった!最近の長編よりおすすめかも。2012/10/15