内容説明
二〇〇七年、国内大分裂によって政権存続の危機に直面した中国共産党が、ついに台湾侵攻を決断した。作戦名「身構える虎」。このままいけば米中最終戦争に発展し、東アジアは壊滅する。作戦発動を阻止するために立ち上がったのはプロの戦争請負人。大国相手にわずか五十人の傭兵部隊が一大作戦を仕掛ける!圧倒的なスケールとリアリズムで描く、超一級エンターテインメント。
著者等紹介
落合信彦[オチアイノブヒコ]
混迷する世界情勢に熱い眼を向け、つねに現地に飛ぶことを信条とする国際ジャーナリスト、作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マッピー
15
中国が「挙国一致」を内外にアピールする手段として、台湾侵攻を目論む。それを阻止するために雇われたのが、織田信虎。まだ32歳という若さでありながら、傭兵部隊「ハイエナ軍団」を率いて圧倒的な強さを誇る男。戦略的頭脳と、肉体的強靭さと、人を信用させるに足るインテリジェンスと身のこなしと、部下を心酔させるカリスマ性と…。出木杉くんやないかい!徹底的にコメディに振り切った作品ならまだしも、人物のリアリティの無さが物語の足を引っ張る。とはいえ、国際情勢素人の私が読んでもするする読ませる巧さはさすが。2023/01/12
Kaz
8
リアリティー溢れる作品にぐいぐい引き込まれた。世界の情勢と政治の裏側。自分の知っている世界の小さいことを思い知らされる。彼の作品のキーワードは、常に「情報」。日本人の弱点である情報収集と情報処理。これらの力をつけていかないと国際社会でおいていかれることは必至。そしてもう一つのキーワード「愛国心」。小説を通して送られてくる彼のメッセージを真摯に受け取る必要がある。2012/10/26
はまななゆみ
6
中国が台湾を侵攻する作戦に織田信長の子孫が絡んでいく。今の世界情勢と関連した危機の要素も絡んで、興味深く且つ楽しめました2022/05/06
せんにん
2
近年の戦争において活躍著しい「傭兵」が主人公の小説。巨大な国家にわずか50人の傭兵たちが一大作戦を仕掛ける。やはり惹きつけられるのは圧倒的リアリティ。「中国が台湾進攻を決断し、傭兵たちがそれを阻止する」というかなり過激なテーマを、リアリティを持って描き出している。現代情勢を色濃く反映した、一級の物語だ。2012/08/08
フウミズ
1
soso 852019/10/17