内容説明
贅のかぎりを尽くした大宴会で、招待客の度肝を抜いた材木商。江戸市中に流入する不正な酒を取り締まるため、みずから「人間アルコール測定器」となった男。江戸一の酒豪を決定する大酒合戦で、一斗九升五合を呑みほした男。役人の目をかすめて、究極のどぶろく造りに励む男…他、江戸の世に生きる型破りな酒豪を描く八編。こよなく酒を愛する醸造学者・小泉武夫の初の時代小説集。
著者等紹介
小泉武夫[コイズミタケオ]
1943年福島県の酒造家に生まれる。東京農業大学教授。農学博士。醸造学・発酵学・食文化論を専門とし、最近は「食と民族」の研究を行っている。食の冒険家を自称し、食にまつわる著書は九十を超える(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しんこい
9
小説まで書くとは知らなかった。江戸時代の酒豪がこれでもかとばかりに飲みまくるその量だけでなく生き方や趣向をこらした宴会、競争背景もいろいろあって感心。お酒飲みの話ですが、みんな幸せそうな人生で、酒に飲まれて身を亡ぼす話がないのがよいところ。2015/09/13
fag
1
爽快なお酒本。日本人と小泉武夫さんのお酒との付き合い方の精神に感服。2012/04/05
仁科五郎
0
時代が時代なら本屋大賞2013/05/28
かのやま
0
ストーリーは資料を基にしているとはいえ、小泉武夫さんの飲酒観も垣間見える。この本の登場人物のようにお酒は乱れず楽しみましょう。酒量は真似できないけど(笑)2012/11/28