内容説明
北海道は羊蹄山の東、支笏湖に連なる山間で競走馬を生産する風死狩牧場。起業に失敗した祐介はそこで働き始める。サラブレッドとの触れ合いに感動しながら、閉鎖された地での生活に不自然さも覚える。やがて次々と変死、失踪事件が発生。ヒグマか、怨恨か、謎が深まる。開拓時代の歴史を縦糸に、現代競馬の最先端事情を横糸に編まれゆく、人と馬との系譜。息もつかせぬ急展開、圧巻の競馬ミステリー。
著者等紹介
島田明宏[シマダアキヒロ]
1964年北海道生まれ。早稲田大学中退。大学在学中より雑誌ライター、放送作家として活動。競馬記事、紀行文、書評、小説、エッセイなど幅広く執筆。2009年、小説「下総御料牧場の春」で第26回さきがけ文学賞選奨、『消えた天才騎手 最年少ダービージョッキー・前田長吉の奇跡』で11年度JRA賞馬事文化賞を受賞。『絆~走れ奇跡の子馬~』はドラマ化された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぽろん
42
明治時代の血生臭い開拓の歴史を持つ牧場が舞台のキリングファーム。何も知らずやってきた祐介のまわりで不自然な変死や失踪事件が、、。祐介はどうなるのかと読み進めるも、ラストがなんだかなあ、という感じだった。2019/05/07
ハマグリ
9
面白かったけど、解決とは行かない気がする。 いくらなんでも破綻するだろう。 2020/01/14
矢場町
7
サラブレッド牧場に転身した主人公が身の回りで起こる殺人事件や謎に巻き込まれる話。展開や結末に驚くことは間違いない。あっという間に読んだ。牧場での生活が何となく知れた。2023/06/22
水面頼光
6
前半は面白かったのだが後半がどうにも…。無理に話を作りすぎた感。もっとシンプルにすれば良かった気がする。2022/04/30
ベル
5
島田明宏の競馬ミステリー二作目 前作のダービーパラドックスよりも、文章が上手くなっていて、きちんと小説を読んでいる感じが強くなった。 内容はかなり突拍子もないもので、後半は無茶苦茶な展開と伏線回収で、残念だった。 ただ、やはり競馬に関する知識は豊富だし、読んで損は無いかなと思う。2019/10/30