内容説明
鶴見弁護士は、24年前に妻の美紗を殺害したと疑われた悠木と冤罪被害者の会で知り合う。彼は、失踪した妻を捜しに郡上八幡へ通い続けている。今年の郡上おどりで、似た女性を見つけたが否定された。その頃、ジャーナリストの辰巳が刺殺され、悠木と接触した形跡があったため、また疑われる。彼を信じる鶴見は調査を開始するが…。美紗の失踪に隠された驚愕の真相とは!?書き下ろしミステリー。
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年東京都生まれ。83年、データベース会社に勤務の傍ら執筆した『原島弁護士の処置』で、第22回オール讀物推理小説新人賞を受賞。88年『絆』で第41回推理作家協会賞、90年『土俵を走る殺意』で第11回吉川英治文学新人賞を受賞。時代小説も含め、著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
168
鶴見弁護士シリーズ10巻目。あ~、蘭子さんのことが今回も棚上げに。今回は24年前に失踪した妻を今も捜している哀しい男の話だった。何となくモヤモヤ感が残る事件?記憶を無くしてたかぁ・・で、病かぁ。記憶が蘇っても夫の元に戻らなかった妻・美紗の気持ちに寄り添えない私。中山七里や郡上八幡・・訪れた事は無いが、郡上おどりをこの目で見てみたいなぁと思った。2019/07/02
ゆみねこ
67
24年前に失踪した妻を待ち続ける・悠木良二。妻を殺害したとの容疑で逮捕された冤罪被害者でもあった。鶴見弁護士の働きで妻の失踪の真実が明らかに。明かされた真実はとても切ないものでしたが、いい意味でのメロドラマ風で面白く読了しました。2019/07/28
yomineko@ヴィタリにゃん
48
ゆみねこさんからのご紹介です。もう本当に面白かったです!!!∞まどろっこしい展開もなく、スラスラサラサラ読めました。100点満点です!!読者登録が50人位なのが信じられないほどです。オススメです。2019/09/19
えみ
21
妻が忽然と姿を消した。失踪理由もわからず、それどころか生死もわからず、24年。警察に疑惑の目を向けられ、世間にも冷たい態度をとられ…。それでも24年間捜し続け、待ち続けた夫・悠木。ただ愛する妻に会いたい一心で。愛には様々な形があるけれど、長い間捜し続けていた妻に、ある出来事たった一つで会わなくてもよいと自分を納得できる悠木に妻への本気の愛を感じた。24年前、何があったのか。妻はどこへ消えたのか。『冤罪被害を考える会』で悠木と知り合った弁護士・鶴見は真相を探り始めるが、新たな事件が起きて…。その愛に泣ける。2019/07/19
のりオバ
20
ミステリーで、終盤にこんなに感動を強いられる作品は、珍しいと思いました。ともかく、私がイヤミス好きで、読後感が最悪&爽快なのが好きなことが、災いしているのですが・・・。最後の強制的感動と、バタバタと畳みかけるようなハッピーエンドと、出てくる人それぞれの(私にしては)有り得ないセリフが、私にとっては逆にイヤミスでした😱 伝統的な推理小説や感動ものが好きな方には、とても素晴らしい作品だと思いますし、ミステリーとしては、どんでん返しがあって面白かったです😄2020/08/30