出版社内容情報
倉本 由布[クラモト ユウ]
著・文・その他
内容説明
武家の出身ながら、髪結いとして生きる少女・卯野。友人の花絵と、新しい商いの相談も楽しい日々を送っている。近頃ひいきの青物問屋のお嬢さん・里世は、火消しに恋をしているらしい。「恋を叶える」という卯野の噂を信じているようだが、度を超した頻度で呼ばれるようになり、家族も心配している様子。どうやら里世の思いは、ただの恋心ではないようで…。むすめ髪結いの奮闘記、第3弾。
著者等紹介
倉本由布[クラモトユウ]
1967年6月14日生まれ。静岡県浜松市出身。共立女子大学文芸学部卒業。浜松市立高等学校在学中の84年「サマーグリーン~夏の終わりに~」で第3回コバルトノベル大賞に佳作入選。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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真理そら
62
2018/10/25刊なので昨年の秋に4作目が出るペースだったようだけど…。卯野の兄・周太郎がなくなった後の母・八重の決断が「むすめ髪結い」物語の設定のために必要だったとしてもしっくりしないものがあった(婿候補として最適な虎之介がいるのに)が、その点に少し触れられていたのが良かった。恋敵が登場することで自分の思いに気付くことってあるよねえ、うん。花絵の周囲の人間関係が入り乱れているので早く次作が出ないと忘れてしまうかも、倉本先生!続きを早く!2021/04/23
優希
49
髪結いの道を歩む卯野と友人の花絵が新たな商いを考えているのが年頃なのにしっかりしていると思いました。贔屓してくれる里世の恋はちょっと大変な気もしますけれども。卯野本人も自らの恋を自覚するのがやはり普通の女の子だなと感じました。恋は女の子に必需品なのですね。2023/01/22
tomtom
13
虎之助と結ばれるにしても、跡をとって結婚するのではなくてお互いが好きなものを見つけて暮らせたらいいなと思う。2023/05/20
シュウ
8
卯野と花絵が自分達の商いを始めようと奮闘する姿は応援したくなる。卯野と虎之介がどうなっていくのか気になる。2021/08/19
maami
7
恋が叶う髪結い…なんて言われている卯野自身が己の恋心に気づくの巻。恋の楽しさ、切なさを身を以て知った卯野はますます素敵な髪結いになることでしょうね。しかし、里世の駆け落ちにはびっくり。好きよ好きよと追われなくなったら、男も女が一気に惜しくなったのでしょうか?その辺りがいずれわかるといいなぁ。それにしても初音が虎之介の前に現れて恋のヤキモキを知り、苦しくなったり切なくなったりする卯野に思わず一緒にハラハラ。虎之介と卯野には髪結いの亭主でもいいから幸せになって欲しい。だって二人はお似合いだもの。2019/05/06