出版社内容情報
そのアプリをインストールした者は、必ず命を落とす──。悪魔のアプリが引き起こす殺人事件が全国で頻発! しかし、事件は深い闇へと進んでいく。先の読めない緊迫のサスペンス。(解説/茶木則雄)
喜多 喜久[キタヨシヒサ]
著・文・その他
内容説明
三人の大学生が互いに殺し合う不可解な事件が発生した。被害者は「マダラ」という謎のアプリをスマートフォンにインストールしていた。警視庁捜査一課の刑事・安達はやがて、“そのアプリを開いた者は、人を殺さずにはいられなくなる”という仮説にたどりつく。警察が対策を講じようとしたその時、「マダラ」が目覚め、世界に大混乱をもたらす―。謎が謎を呼ぶ衝撃のノンストップサスペンス!
著者等紹介
喜多喜久[キタヨシヒサ]
1979年徳島県生まれ。東京大学大学院薬学系研究科修士課程修了。2003年より、製薬会社に研究員として勤務。『ラブ・ケミストリー』(原題『有機をもって恋をせよ』)で、第9回「このミステリーがすごい!」大賞・優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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machi☺︎︎゛
134
マダラ、死を呼ぶ悪魔のアプリをインストールして見てしまうと殺人の欲求が止められなくなり人を殺してしまう。複数で見るとお互いに殺し合いをしてしまう。スマホが必需品となってる現代、なさそうでありそうな話で怖かった。途中から話が壮大になり過ぎて少し冷静になれた。うまい話には裏がある!!2020/02/27
ゴンゾウ@新潮部
102
アプリ版のパンデミック。インフルエンザウィルスのように感染して人を殺す殺人アプリ。拡大の段階で主要人物が感染するのが 痛ましいのだが、ゲーム感覚で読んでいるので。そんな感覚に冒された自分がこわい。 【ナツイチ 2019】2019/08/07
Aya Murakami
92
ナツイチ2019 タイトルからリ〇グのサダコのようにぬーっと怨霊が飛び出してく呪いのアプリを連想していましたがまさかのホラーと見せかけた近未来系SFネタでした。不快な刺激を発する装置…。ポケモンショック世代なのですよね自分…。2019/09/28
のんちゃん
53
見ると人を殺したくなるアプリ、「マダラ」が世に出回り、世界的に人々は殺戮を繰り返す。開発者は自死した恋人の研究の為、マダラを作ったというが。ミステリーなので内容はここまでとするが、どうもラストがスッキリしない。途中までは構成的にも面白いのだが。開発者の知らず知らずの自己洗脳と恋人の研究の為のIT依存への警告と生活回帰の二本立てがマダラの生まれた理由でいいのだろうか。そこをもっと明確に示して欲しかった。しかしながら、2018年初版の本作。このコロナ禍の中で読むと少し異なりはするが予言の書でもある。2020/07/30
よっち
38
三人の大学生が互いに殺し合う不可解な事件から始まり、世界中に急速に拡散してゆく不可解な殺人事件や自殺の数々。その原因となった殺人アプリ「マダラ」が作られた経緯と、それを追う人々のことを綴る近未来サスペンス。人を殺さずにはいられなくなるアプリを開いてしまった人たちが引き起こす凄惨な事件と、アプリの存在に気付き対策を講じようとする人たちの奮闘と悲劇が描かれる物語でしたが、そう簡単には止められないアプリによって世界がすっかり変容しても、少しずつでも希望を見いだせる可能性を提示した結末には救われる思いがしました。2018/10/16