出版社内容情報
昭和プロレスの象徴ともいうべき長州力に迫る。本人と関係者への丹念な取材をもとに、生い立ちからプロレスの興亡と舞台裏までを明らかにした濃密なノンフィクション。文庫化にあたり追加取材を敢行。
田崎 健太[タザキケンタ]
著・文・その他
内容説明
不世出のプロレスラー、長州力の実像に迫る。在日差別にさらされた少年期、レスリングに出会いオリンピックにも出場した青年期、そしてプロレス入り後の栄枯盛衰。本人および関係者からの莫大な数の証言により、「噛ませ犬事件」をはじめとするプロレス史上の重大事件の意外な真相や知られざる側面が明らかになる。徹底的な取材で語り手の息遣いまでをも感じさせる、濃密なノンフィクション。
目次
プロローグ 端っこの男
もうひとつの苗字
ミュンヘンオリンピック韓国代表
プロレスへの戸惑い
「長州力」の名付け親
メキシコに「逃げる」
「噛ませ犬」事件の“謎”
タイガーマスク引退とクーデター
ジャパンプロレスの野望
長州を恨む男
現場監督の秘密
消されたUWF
アントニオ猪木と大仁田厚
WJプロレスの躓き
どん底
再び、「ど真ん中」に
著者等紹介
田崎健太[タザキケンタ]
1968年、京都府生まれ。早稲田大学法学部卒業。小学館に入社し『週刊ポスト』編集部などを経て99年末に退社しノンフィクション作家として独立。早稲田大学スポーツ産業研究所招聘研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
森オサム
63
著者初読み。稀代のプロレスラー長州力の人生を辿ったノンフィクション。本人へのインタビューを中心に、色々な人物への取材を重ね真相を探る構成となっている。真実はいつも一つのはずなのに、聞いた人によって説明する事実が異なる。記憶違いなのか都合の良い様に話しているのか、何ともプロレスらしいとしか言えない。かつてプロレスファンだった私には一気に読み終えてしまう位面白かったが、取材に応じなかった三人の存在が残念だった。特にマサ斉藤は先日鬼籍に入ってしまい、その言葉を聞く機会が失われてしまった。健介はどうでも良いけど。2018/08/25
つぼ
33
年を重ねた今だからこそ読んでよかったと思える本。2018/09/03
緋莢
24
2015年に刊行された単行本に、長州力への追加取材、永田裕志、安生洋二に話を聞き加筆改題した本。長州力はどちらかというと嫌いな部類に入るレスラーなのですが、何故か購入した本。文庫発売のタイミングで、BSの水道橋博士の番組で紹介されていたからです。長州力へのインタビューを中心に、少年時代から順に〝長州力”というプロレスラーの軌跡を書いています(続く2018/11/01
スプリント
19
長州力というカリスマレスラーのバックボーンを知ることができます。プロレスに興味を惹かれなくなった期間の活動についても補完することができました。団体や組織、派閥のいざこざが印象に強く残りました。2018/11/18
0607xxx
15
単行本は読了済みで、内容はほとんど覚えているが、それでもページをめくる手が止まらないのは、革命戦士・長州力の燻り、爆発、栄光、どん底…なプロレス人生が波乱に満ちているからだろう。正に「Listen to Power Hall」で面白かった。2018/08/16