出版社内容情報
一面の曼珠沙華の野で謎の美少女に一目惚れした少年武官・夏樹。そのころ都では残忍な盗賊「俤丸」が跋扈し、宮中では物の怪が出没していた……。少年武官と美貌の陰陽師見習いが宮中の怪異に挑む!
瀬川 貴次[セガワタカツグ]
著・文・その他
内容説明
秋の夕暮れ。乳母のために花を摘む夏樹に声をかけてきたのは、憂いに沈む美少女だった。名前も聞けぬまま別れたが、彼女のことが頭から離れない。一方その頃、都では残忍な夜盗「俤丸」が跋扈し、宮中では物の怪が何度も目撃されていた。嵐の夜、お忍びで退治に出た帝と夏樹の前に現れた物の怪。一条の助けも借りて退治したその死骸からは、一匹のヒキガエルが這い出してきた…。平安伝奇小説シリーズ第3弾!
著者等紹介
瀬川貴次[セガワタカツグ]
1964年生まれ。91年『闇に歌えば』でデビュー。瀬川ことび名義での著書もある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
114
3作目は瀧夜叉姫の話です。以前に夢枕さんの「陰陽師」シリーズで読んでいるので話の内容はわかっています。また最近コミック(伊藤勢の「瀧夜叉姫」)でも読んでいるのですが楽しめました。ここでは完全にエンターテイメント化しています。一条が安倍晴明の若いころなのでしょうね。主人公がこの姫に恋してしまいます。さらに冥府の馬頭鬼の「あおえ」も出てきて楽しませてくれます。今後も出続けるのでしょう。2023/12/08
papako
63
面白かった!すごく読みやすかったし。なんでかな。今回は長編。出世した夏樹の恋、御所に現れた妖たち、都を騒がす俤丸とは?夏樹の恋の行方は?一条と夏樹の友情の絆がしっかりしてきた。二人が並んで歩んでいけるのがいいね。深雪の想いは少し夏樹に届いたかしら。今回あおめは出てくる理由がないなって思ってたら!まさかの追放かぁ。さてさてどうなるのかしら。2018/12/09
momi
42
平安怪異シリーズ第三弾!陰陽師生の見た夢… 友の危機!?あー切ない!夏樹が一目惚れ!?帝はこっそり物の怪退治をしたいと言いだして…!!今作もすごく楽しめました!!切なさあり、恋あり、でもクスッときたり、鬼の「あおえ」は相変わらずいいキャラです!!次が待ち遠しい〜♬ 2018/05/18
しゅてふぁん
35
夏樹の初恋。きっとロクでもない女人に引っかかったに違いないという予想は当たらずと雖も遠からず。夏樹と一条の絆が順調に育っている様子で何より。そこに絡む流浪の鬼は可愛らしくもあり、気持ち悪くもあり、気の毒でもあり…(笑)賀茂の権博士や深雪に支えられながら成長していく二人の今後に期待!2018/03/10
ゆう
26
夏樹、恋に落ちるの巻。苦くて苦しいお話だったなぁ。夏樹危機一髪ってところで登場する一条が姫を守る騎士みたいに見えてきた。いかん、彼は陰陽生陰陽生。重苦しい展開の中ひょっこり登場するあおえにほっとさせてもらえる。今回はページ数多いなって思ってたけど、当時前後編の2冊で出してたものを1冊にまとめたのね。それは厚いはずだわ。2018/03/04