出版社内容情報
受付嬢として働き始めた苑子の勤務先のビルの屋上には、なぜか神社の鳥居とお社が。縁結びに御利益があると言われているらしく、様々な事情を抱えた人々がそこを訪れていて……。(解説/吉田伸子)
岡篠 名桜[オカシノナオ]
内容説明
勤め先が倒産し、再就職活動中の苑子。生来の地味さゆえか連敗中のある日、面接会場の窓から遠くのビルの屋上に建つ神社を見つけ、神頼みをする。数日後、採用が決まったのは、なんとその神社があるビルの受付だった。初出勤日の昼休み、何気なく屋上に上がった苑子はモッズコート姿で掃除をする神主の幹人と知り合い、弁当を分け合うことになり…。すこし不思議で心温まるお仕事ミステリー。
著者等紹介
岡篠名桜[オカシノナオ]
大阪府出身。「空ノ巣」で2005年度ノベル大賞・読者大賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
dr2006
52
初読みの岡篠さん、タイトル通り縁故の話なのだけど、ライトな感じでさらっと読めて面白かった⤴勤め先が倒産した主人公の苑子は、屋上に神社があるビルに入居しているビル管理会社に再就職できた。自分が地味系女子だと自覚する苑子が、ビルの総合受付に配属されたのは、苑子に人の顔を一瞬で覚える特技があるからだった。ちなみに、神社がビルの屋上にあると、階段が正式な参道ということになるらしい。なので参拝の際にエレベーターを使うとご利益が・・(笑)縁があって知り合った苑子とビル神社の神主とのその後が気になる。次巻も読みたい。2019/07/07
鷺@みんさー
42
まあ、さくっと読めました。最初、面接から就職初日のくだりは、読んでて若干吐きそうになって、私の仕事アレルギーもやっぱ半端ないと思いました(本は何も悪くないです)。日常の謎…というには細やかすぎ、謎解きの裏に結構な人間の、悪気なきしんどみというか。爽やかに見えて結構サラッとドロドロしてた。ラストは、シリーズ続編への伏線なのでしょうが、個人的にはああいう男は嫌だなぁ(笑)まあ続編はもういいかなという感じ。2019/02/12
ぶんこ
39
新卒で入社した会社が倒産。就活するもうまくいかない。面接が不守備に終わり、帰りのエレベーター待ちに遠くのビル屋上の神社に気づき就職叶いますようにとお祈り。するとその神社のあるビルの受付として採用された苑子。その神社は近くの本宮「賀上神社」の分宮で、イケメンの神主幹人とはお弁当を分け合う間柄となる。ビルの前の持ち主の崎田商事の時代から、賀上神社分宮で挙式すると離婚しないとの言い伝え。神社やビルで働く人、出入りする人々の物語と苑子の一喜一憂する日々。面白かったので続編を読みたいです。2024/03/22
エドワード
37
勤めていた会社が突然倒産し、就活中の苑子。ある日、遠くのビルの屋上に神社を見つける。あるよね、屋上の神社。東京でも京都でもよく見かける。ブラタモリでも紹介していた。苦しい時の神頼み、苑子が就職できたのは、その神社―賀上(かがみ)神社のあるビル管理会社だった。受付に配属された苑子と、不審な行動をする清掃バイトの有来、前の職場の友人・麻由実、受付の先輩・千晶など、様々な人生が交差する。「賀上神社で結婚式を挙げると離婚しない」は都市伝説か?若い神官・幹人との昼休みのお弁当。先が予想されるが、微笑ましいお話ね。2021/12/06
ジュール リブレ
36
有りそうで無さそうな設定だけど。気楽な感じでいいですね。うちの会社のオフィスビルも屋上に小さな神社があるけど、ここで結婚式とか聞いたことないな。会議室を新郎新婦の控え室、参道は非常階段って。のんびりお昼休み、過ごすには良い感じかも。2019/01/12
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