出版社内容情報
築地市場80年。魚河岸仲卸の三代目として築地に育ち、人気コミック『築地魚河岸三代目』監修者として知られた男が語る。魚の美味しさ、築地の秘密から、厚き人情と心意気まで。魅力と面白さを全公開!
小川 貢一[オガワコウイチ]
内容説明
世界に食文化を発信する築地市場が開設して八十年。魚河岸仲卸「堺静」の三代目として誕生した著者は、築地で育ち、家業を継ぐ。築地を愛し、魚にほれ込み、魚の職人として生きてきた。魚の旬や特性、美味しさを知り尽くしているからこその料理法の数々。市場のしきたり、厚き人情から心意気まで、意外で愉しいエピソード満載。人気コミック『築地魚河岸三代目』アドバイザーが、築地の秘密を大公開!
目次
第1章 築地の歴史を「堺静」一家を通して知る
第2章 築地の秘密
第3章 築地の技
第4章 築地の流儀と心意気
第5章 世界の築地に懸ける思い
著者等紹介
小川貢一[オガワコウイチ]
1956年11月3日東京都生まれ。魚河岸の仲卸“堺静”三代目として築地で育つ。高校卒業後、米国へ語学留学し、帰国後、築地“堺静”で働き始める。「ビッグコミック」の人気コミック『築地魚河岸三代目』で、取材コーディネートや料理協力などを含めた監修を担当。築地と魚に関する知識には定評があり、食関連のアドバイザー、プロデューサーとして活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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華形 満
7
決して上手な文章とは言えないが、正直な語り口が築地の今昔を解り易く伝えてくれ好感の持てるエッセイ。中でも市場内店舗配置が公平を期す為5年毎にローテーションされるなど一般には全く知られない事が貴重な情報だった。執筆時点では現在これほど豊洲移転問題がこじれるとは思われなかったであろう。問題はとてもシンプルなのに何故これほどゴタつくのか不思議でしょうがない。何時になるかは全く不透明だが、豊洲に移転しても”築地魂”は不滅で居て欲しい。2017/03/22
Yuuki.
6
上手くないけど読みやすくて、どこか優しさを感じる文章。築地豆知識が色々得られて面白かった。築地には一度も行った事が無いが、これを読むと観光地としてもなかなか楽しそう。また、魚好き翻訳者としては激しく同意する部分もあり、著者の夢を応援したくなった。(この本が出版されて暫く経つので、実際にその夢に向かって動いているのか、全く動いていないのかは分からないけども。)2023/06/21
yamakujira
5
築地の仲卸の3代目が、市場で働く生活や内情を教えてくれる。著者はもう廃業したのだし、市場も移転したのだから、暴露本のような裏話を期待したのに、未だにしがらみがあるのか、無難な思い出話が多くて物足りない。もうひとつ期待した魚種の紹介も、一般的な魚の簡単な調理法だけで、二重に期待外れだった。取引先とのトラブルとか、従業員の離反とか、会社の売上の推移や収支とか、自分の廃業についてぐらいは赤裸々に見せてほしいな。そもそも市場外取引が活発な今の時代に、低賃料の公設市場って既得権益としか思えない。 (★★☆☆☆)2020/06/18
むさみか
3
祖父が創業した 仲卸の店を 3代目の著者がつぐのですが お店自体は 残念ながら 平成15年に廃業されています 祖父の代からの 築地の歴史を順にたどって 江戸っ子らしい 生き生きとした 市場の話が語られます2016/12/22