集英社文庫<br> 花埋み (改訂新版)

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集英社文庫
花埋み (改訂新版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 581p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087454789
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

明治初期、かたくなな偏見と障害を乗り越え、日本最初の女医となった荻野吟子。その数奇な運命に満ちた愛と苦悩の生涯を医師出身の著者が、情熱と共感をもって描いた代表的評伝小説。(解説/川西政明)




渡辺 淳一[ワタナベジュンイチ]

内容説明

女に学問はいらないという風潮が残る明治初期、医学の道を志した女性がいた。日本最初の女医・荻野吟子である。夫に膿淋をうつされた屈辱と痛みから、同じ悩みをもつ女性を救うべく、かたくなな偏見と障害を乗り越え、医師の資格を取得し、医院を開業。やがて、婦人問題に取り組む社会活動にも参加していく。数奇な運命に満ちた愛と苦悩の生涯を医師出身の著者が、情熱と共感をもって描く評伝小説。

著者等紹介

渡辺淳一[ワタナベジュンイチ]
1933年北海道生まれ。札幌医科大学卒業後、母校の整形外科講師となり、医療のかたわら小説を執筆。70年『光と影』で第63回直木賞受賞。80年『遠き落日』『長崎ロシア遊女館』で第14回吉川英治文学賞を受賞。97年に刊行された『失楽園』は大きな話題をよんだ。2003年には紫綬褒章受章。14年4月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

シスターがちょん

5
本当に意志の強い女性でした。同じ埼玉に生まれても明治の時代にこんなに苦労した方がいるとは。本からだけでもそんな苦労しなくていいのに何で?って思ってしまった。真面目な天才の気持ちは凡人には解らなかった。最期は、養女トミさんに看取られお幸せだったと思いたい。63才でご逝去。今度、荻野吟子記念館に行ってきます。2019/02/16

らいしょらいしょ

4
ちょっと前に、もっと易しい荻野吟子の生涯を記した本を読んだけど、ようやくこっちも手に取れた。女の役割が、家を守り子供を産んで育て、夫や姑の言う通りにしておくしかなかった時代から、まだそんなに経っていない。現代の女性たちの活躍の礎のひとつ、吟子の苦難の日々が詰まっている。読んでるだけで腹がたつ男たちの言い分にも、当時はそんなものとされたのだろう。が、その吟子にも余裕が持てぬ時期があり、迷い選んだ道が暗闇であったこともある。最期はなんだか寂しかったね。トミがいてくれたことが救い。2018/02/25

青猫

1
途中で志方に出会ったのが荻野吟子にとって幸運だったのか不運だったのかは私達には分からないけれど…。志方と結婚し北海道にまでついて行ったのは彼女の意志だったことに変わりは無いから、少なくとも不幸では無かったのかなと。それにしても意志の強さが凄いなぁ…見習わなくてはと思います。何が言いたいのかというと、この本最高ということです(真顔)2018/08/08

うにまめこ

0
日本で初めて医師として開業するために必要な試験を受けて女医となった人のお話。女性の地位を男性と同等にするために戦った人でもあり、その意志の強さや、自分の限界を決めつけない柔軟さなどは当時は生き辛かったのではないだろうか。それはそれとして、高校生の時に出会いたかった本!きっと進路決定に大きく影響していただろうと思うと大変惜しい。2016/08/31

なおしょうたつ

0
後半の人生がなんとももったいないと、思ってしまう。本人が良ければいいのはわかってますが。2022/09/23

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