出版社内容情報
ついに家康は、大阪城を攻め滅ぼす決断を下した。九度山の幸村と猿飛佐助・霧隠才蔵ほか勇士たちは、豊臣家存続のため超絶の忍術・妖術使いと闘う…。冒険アクション娯楽時代劇、疾風怒濤の第2巻!
柴田 錬三郎[シバタレンザブロウ]
内容説明
九度山に隠棲する真田幸村と猿飛左助・霧隠才蔵ほか勇士たちは、豊臣家存続のために服部半蔵をはじめとする強敵と闘いながら、真田紐の行商に見せかけて全国各地の大名の動向を探っていた。大阪城を攻め滅ぼす決断を下す家康。「やむを得ませぬ。この幸村が天下の豪傑たち、また兵と軍用金を集めて徳川勢を迎え撃ちましょう」…そして最後の勇士・真田大助が登場する。風雲急を告げる第二巻!
著者等紹介
柴田錬三郎[シバタレンザブロウ]
1917~78年。岡山県生まれ。本姓斎藤。慶應義塾大学文学部卒。在学中『三田文学』に処女作「十円紙幣」を発表。戦後、編集者生活を経て、51年『イエスの裔』で第26回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
広陵高校何で出たんやと思う26歳キャビンアテンダント・寺
95
読み終えてしまった。近頃の私の楽しみの1つがこれだったのに。奇想天外荒唐無稽な内容を、改行の多いスピーディーな文章でドンドン進めて行く。うっかりすると1日で読了する為、だましだまし少しずつ読んでいたのに。次巻で終了だが、あと1ヶ月待たねばならない。淋しい。この本は私の好みのツボをズボリ突いている。少年向け人形劇の原作の為、数々のダイナミックな見せ場(特撮物的なものである)を設け、柴錬立川文庫とは大幅に違う面も多い2巻。新キャラクターも登場。坂本龍馬の先祖まで登場(かなりいい加減だが)。アラまで愛しい。2016/07/26
海猫
79
2巻も読み終わるまで時間が掛かってしまった。本筋はシンプルなはずだが、サブエピソードの奔放さアイデアの豊富さゆえにめくるめく世界が広がる。ただし、間のリアリティーを埋めず物語を突っ走らせる傾向があるため、悪い意味での荒唐無稽さまで出てしまっているような?まあ、このへん西遊記や封神演義あたりの奇書を読んでいるようなものと割り切れば、炸裂する奇想の量は半端じゃ無いのでべらぼうに面白い。伝奇を読む醍醐味だけが濃厚にドンとある。あとは、ひたすら次の最終巻発売待ち。2016/08/02
mayu
70
大阪城を攻める決断をした家康に、迎え撃とうとする幸村。ついに十勇士の残された1人も登場する。馬には羽が生える、石は蛇に変わる、鷲に乗って空を舞う。摩訶不思議な妖術、忍術の連続だ。歴史は覆らない。そうだとしても、その裏で、守ったり守られたり、時にはちょっとした栄光を手にしたり。こんな奇術を駆使した応酬や駆け引きがあったとしたら、なんだか楽しくなってくる。大阪城の守護神だった鯱の目、消えた翡翠を追いつつ最終巻へ。2021/11/17
10$の恋
35
緊迫する大坂と江戸、幸村と家康が伏見城で対面する。敵対敵、表の史実に裏世界がへばりついての駆け引きだ。伊賀者・甲賀衆・山岳忍者・海賊・悪鬼etc、忍びは冷酷ドライで超人的。変幻自在の術や当時活躍した人物もわんさか登場、超絶娯楽ファンタジー色が益々強くなってきたぞ。もうね、人が空を飛び、死人が生き返るなんて普通!人が三人乗れる鷲が現れても私はもはや驚かない(笑)。戦国時代の曲がり角に必ず潜み、闇で暗躍した忍者達や「真田十勇士」、そんなスペシャル歴史を大胆に創作してもいいじゃないか!最終巻へ参る。サササッ2021/06/21
金吾
30
○著名人が入り乱れて現れ、また忍術、妖術で彼我ともに何でもありの戦いが繰り広げられています。パンチが効きすぎており、なかなか痛快です。どう話を納めていくのかが楽しみになってきました。2024/02/11