出版社内容情報
両親を事故で亡くし、施設で暮らす小学生の太輔。施設を卒業することになった高校生の佐緒里のために、仲間たちと「蛍祭り」を復活させる作戦を立てはじめ……。坪田譲治文学賞受賞作。(解説/森詠)
朝井 リョウ[アサイリョウ]
内容説明
両親を事故で亡くした小学生の太輔は「青葉おひさまの家」で暮らしはじめる。心を閉ざしていた太輔だが、仲間たちとの日々で、次第に心を開いてゆく。中でも高校生の佐緒里は、みんなのお姉さんのような存在。卒業とともに施設を出る彼女のため、子どもたちはある計画を立てる…。子どもたちが立ち向かうそれぞれの現実と、その先にある一握りの希望を新たな形で描き出した渾身の長編小説。
著者等紹介
朝井リョウ[アサイリョウ]
1989年5月生まれ。岐阜県出身。早稲田大学文化構想学部在学中の2009年『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。11年『チア男子!!』で第3回高校生が選ぶ天竜文学賞、13年『何者』で第148回直木賞、『世界地図の下書き』で第29回坪田譲治文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
相田うえお
190
★★★★☆17003 両親を失ったり離婚,家庭内暴力など色々な理由で心に傷を負って愛情を欲している子供達が集まる児童養護施設、その子供達と周りの人達のちょっと切なくも明るく生きようとする物語。考えさせられます。子供自らは親を選べません。経済や環境も含め、現状を受け止めるしかなく、努力しても子供にはどうにもならない事がたくさんあります。親の都合で将来の夢が叶わないのは辛いことです。でも、そういう環境の子供達ならば、将来は家族の絆を大切にし人の心の痛さがわかる人になる事でしょうね。幸せになってほしいですね。2017/01/09
mmts(マミタス)
178
既にレビューにあるように、ちょくちょく捨てがたい台詞がありました。児童養護施設をピンポイントにするのではなく、イジメや奨学金など時事問題を取り上げていました。ラストはありきたりなハッピーエンドじゃないけど、それ以降に希望を感じられました。個人的には、あの二人の恋の行方が気になりました。いつか後日談を執筆して欲しいです。迷える子ども達に読んで欲しいし、大人になっても悩みはありますからね。老若男女に読んで欲しいです。朝井リョウさん、あんなに若いのに着眼点が尋常じゃないですし。とにかく何度も読み返したいです。2016/07/03
takaC
158
小学生が主人公なのでこの終わり方しかないということですね。2017/05/13
ネギっ子gen
145
『桐島、部活をやめるってよ』著者の 直木賞受賞後第一作は、児童養護施設が舞台です。しかし、声高に児童養護の現状を暴き立てるのではなく、子どもの目線で、児童養護施設で暮らす子供たちの思いが淡々と綴られています。特に、大きな事件や出来事が起きるわけではありませんが、しっとりした内容で、しみじみとした読後感を持ちました。カバーと扉絵のイラストは、スタジオジブリの近藤勝也氏。小説内容に合った、惹きつけられるイラストでした。一貫して、子ども目線で語られ、“大人の思い”の描写が一切ないのが潔く、気持ちよく読めました。2019/11/28
ショースケ
144
『青葉おひさまの家』という施設で暮らす小学生の太輔たち。それぞれがそれぞれの背景があり、家族と住めない子どもたちの暮らしを描く。みんなの姉のような優しい沙緒里は高校生で大学に行くという夢を絶たれてしまう。そんな彼女のために壮大な計画をたてる太輔たち。生きていてしんどかったら逃げればいい、その場を離れて新しい場を見つければいいという朝井氏のメッセージが響く。どんな道を進んでも、逃げ道と言われるような道でも先に伸びる道の太さは同じ、同じだけ希望はある。読んでいて清々しい気持ちになる一冊。 2026/06/05




