出版社内容情報
バツイチサラリーマン坂町の元にマスターズ甲子園参加の誘いがきた。高校球児だった28年前のある出来事を忘れられない中年たちはどんな決断を下すのか。15年1月公開の映画小説版を監督自ら書き下ろし。
内容説明
もう一度、甲子園を目指しませんか―。40代半ばの元高校球児、坂町は見知らぬ女性に突然、声を掛けられる。彼は高校時代、ある出来事が原因で甲子園への夢を絶たれていた。記憶の蓋をこじ開けるような強引な誘いに苛立ちを覚える坂町だったが、かつてのチームメイトと再会し、ぶつかり合うことで、再び自分自身と向き合うことを決意する。夢を諦めない全ての大人におくる感動の物語。
著者等紹介
大森寿美男[オオモリスミオ]
1967年神奈川県生まれ。脚本家、映画監督。2000年、第19回向田邦子賞を受賞
重松清[シゲマツキヨシ]
1963年岡山県生まれ。作家。1998年『ナイフ』で第14回坪田譲治文学賞、99年『エイジ』で第12回山本周五郎賞、2000年『ビタミンF』で第124回直木三十五賞、10年『十字架』で第44回吉川英治文学賞、14年『ゼツメツ少年』で第68回毎日出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゴンゾウ@新潮部
100
マスターズ甲子園の存在を初めて知りました。自分も学生時代はスポーツに明け暮れていました。あの頃の記憶が蘇って来ました。 誤解や悔いを残した元高校球児達が様々な思いを持って甲子園への夢に再チャレンジする。まさしくアゲイン。 【ナツイチ 2018】2018/08/11
Shinji Hyodo
74
原作『重松清』著者『大森寿美男』。ってなんだ⁉︎語り口や物語の転がり方などもうそれは重松さんでしか無い!と思いながら読み終えて巻末の「おまけの話」を読んで納得。高校時代あと1勝で憧れの甲子園出場!の夢を同級生の不祥事で棒に振った高校球児たちのその後の人生。実際にそういう事件は結構沢山の球児達の身の上に起きているのだろうと思える。父と娘、家族、かつてのチームメイト、40代半ばの元球児達の抱える様々なわだかまりを乗り越えて臨む『マスターズ甲子園』。スポーツに打ち込む姿を見せられるお父ちゃんはいいなぁ(^^)2015/06/25
itoko♪
52
重松さん原作の映画『28年目の甲子園』のノベライズ本。部員の不祥事により、甲子園に出場出来なかった元高校球児 坂町の前に、マスターズ甲子園(高校野球のOBによる甲子園)の参加を乞う 学生 美枝が現れる。サラっとした文体で読みやすいけれど、これは映像で見た方が良さそう。特にラストの甲子園キャッチボールのシーンは観たいな。そして、今度は重松さんの原作で読みたい。2015/03/31
ナミのママ
51
【原作・ノベライズ週間@月イチ】月イチイベントテーマと夏の甲子園にあわせて読んでみました。ある事情で甲子園出場を果たせなかった主人公、その元にマスターズ甲子園大会出場のお誘いが来ます。・・最初はお誘いを持ってきた女子大生にイライラして、読むのを止めようかと思いました。厚みもないし読友さんの評価も高いようだからと読み切りましたが・・・。いいお話だと思います。映像の方が楽しめるのではないでしょうか。2017/08/26
アーモンド
36
強豪校でありながら、ある事情で甲子園出場を逃した者たちがめざすマスターズ甲子園。ありがちな、あらすじではあるのだが、やはりウルっとしてしまった。「負けるなら、ちゃんと負ける」記憶に残る言葉です。2016/09/02