出版社内容情報
時は7世紀。翠蘭は唐の皇帝・李世民の姪という身分を隠して育てられていた。だが、突然皇帝に呼び出され、公主として吐蕃(現在のチベット)に嫁ぐことになり……。大河歴史ロマン。(解説/東えりか)
内容説明
時は7世紀。唐の皇帝・李世民の姪である翠蘭は、訳あって商家で育てられていた。だが突然の皇帝の命により、唐の公主として吐蕃(チベット)王に嫁ぐことになる。戸惑いながらもその命を受け入れ、翠蘭は吐蕃へと旅立つ。しかし、道中を何者かに奇襲され、翠蘭はリジムと名乗る吐蕃の男とともに降嫁の隊列からはぐれてしまい…。遙かなる大地で、彼女を待ち受けていた運命とは。大河歴史ロマン。
著者等紹介
毛利志生子[モウリシウコ]
1997年、『カナリア・ファイル~金蚕蠱~』でロマン大賞を受賞。同年、スーパーファンタジー文庫より同作でデビュー。その後、スーパーファンタジー文庫、コバルト文庫で活躍する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いーたん
56
1400年前のチベットで起きた物語。この時代については不勉強なので何処までが史実で何処からかが創作なのか、分かりません。読んでると別世界の物語、ファンタジーを読んでると錯覚してしまいがちですが、この地球上で起きた出来事だと思うと歴史の大河に浪漫を感じます。本作は元々コバルト文庫で発刊され2013年に27巻で完結したとのことですが、これから長いお付き合いになることに喜びを覚えます。集英社文庫にはなるべく連続で発刊して欲しいと思います。2014/06/05
みとと50
40
確かにコバルトでは読者が限定されてしまうものね。これ、物凄く面白い。異国に嫁がされる話なんだけれど薄っすらチベットに降嫁した公主は尊敬されていたって聞いていたので興味津々。人物像が魅力的。すっごく気に入ってうっかりウィキ見ちゃった。見なきゃ良かったよ。これから読む方は、前知識一切無い方が良いと思います。何故なら波瀾万丈だから。続きが早く読みたい。2014/06/09
エンリケ
28
元々歴史が好きで、尚且つ中国史よりも周辺の地域が気になる自分。唐の時代の吐蕃が舞台と有っては読まずにはいられない。いや、それをさておいても面白く読めた。男勝りの皇帝の姪が、遥か離れた吐蕃の王の元に嫁になる為の道行き。道中様々な陰謀が渦巻き、彼女達を襲う。キャラもアクションシーンも魅力的だが、西域の雄大な草原を味わえた事が満足。やはり彼の地はロマン心を刺激してくれる。吐蕃王もその妃になる主人公も若々しく気持ちの良いキャラ。二人の周りにはドロドロの政略がせめぎ会うが、きっと軽やかに乗り越えて行けるだろう。2014/09/02
マムみかん(*ほぼ一言感想*)
28
うん、これは良いわ~~~♪ 7世紀の唐や吐蕃(チベット)というあまり馴染みのない時代の物語であるにも関わらず、流石コバルト、きゅんきゅんしながら一気読みですよ! ガールズ大河に相応しい幕開けで面白かった~。 知らない歴史に興味をもつ切っ掛けになりますね。 翠蘭もリジムも王道のヒロイン、ヒーローでカッコいいです。 でも、金髪碧眼の幼馴染みの用心棒・慧も気になるな~。 コバルト版は恥ずかしくて買えないので、どうか集英社文庫できっちり27巻を出してくださいませ☆2014/08/29
fullhouse
21
デビュー作「カナリア・ファイル」以来の毛利志生子作品。7世紀のチベットを舞台に、唐から嫁ぐことになった少女の物語ってコトで、なんだか親しみのない世界観だけど、気になって手にとった。コバルト文庫にて全27巻刊行されたシリーズだけあって、つらい過去を背負いつつもまっすぐなヒロイン、運命の出会い、次々起こるトラブルは、まさにガールズ大河!ってカンジで、さくさく読み進められる。コバルトはもう卒業しちゃったけど、波瀾万丈な物語を軽く読んで現実逃避したいという大人読者に、おすすめ。続きはいつだろう…。2014/05/03