出版社内容情報
幕末も近づき、筑前黒田藩の浅沼宿で対立する博徒、徳兵衛一家と彦左一家。徳兵衛の病をきっかけに訪れる決着の時。方法は、命懸けで戦う伝説の喧嘩将棋だった。エンタテインメント時代小説。(解説/縄田一男)
内容説明
幕末の気配近づく九州。黒田藩領の外れ、浅沼宿。大親分扇屋徳兵衛と新興著しい斑目の彦左、二つの博徒一家がしのぎを削っていた。郡奉行の見回りを控え、派手な動きはできない。折しも徳兵衛が病に倒れ、名代の源次から彦左に型破りの申し入れがあった。両者が対局し、駒に見立てられた者同士が喧嘩勝負をする命懸けの将棋で決着をつけん、と。いま前代未聞の時代活劇の火蓋が切って落とされる!
著者等紹介
矢野隆[ヤノタカシ]
1976年生まれ。福岡県久留米市出身。2008年、「蛇衆綺談」で第21回小説すばる新人賞を受賞し、作家デビュー。09年、同作を『蛇衆』と改題して刊行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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緋莢
16
九州黒田藩領の外れ、浅沼宿。扇屋徳兵衛と斑目の彦左、二つの博徒一家がしのぎを削っていた。ある時、徳兵衛の名代の源次から彦左に、申し入れがあった。それは、互いの子分を将棋の駒に見立て対局、ぶつかった者は喧嘩勝負で決着をつけるというものだった。「斗棋」と名付けられた勝負の行方は!?2016/04/03
きくち
4
渡世人たちの命がけの人間将棋。矢野さんの本だから覚悟はしてたけど…。良いキャラばっかりなんだよな。ほんともったいない、と思わせる手腕がすごいんだけどさ。2014/04/30
綺楽院 /kiraku-in
2
将棋をモチーフに格闘をするというアイデアが良いと。キャラ立ても期待通りで。惜しむらくは、名無しの歩かなぁ。双方の陣立てを別紙で付けて、略歴くらいあるとよかったなと。棋譜ももっとあっていい。面白かったです。他の作品も読んでみようっと。2014/02/21
fengui
1
あぶれ者たちの命を賭けた大勝負。 打算・嫉妬・矜持が生臭く迸っています。 しかし、すごい競技。こんな勝負やった人たちいたんでしょうか。2014/07/08
nur1202
0
主人公が意外なのと、ちょっと個別の対戦の内容の書き込みにばらつきがあるのが小さい傷だけれど、全体的には楽しめましたね。 ま、ぶっちゃけ風太郎忍法帳っぽいんだけれど。(^^; ただ、ちょっと蛇足がねぇ。 最終章はいらなかったんじゃないかなぁ。唐突な感じが払えないっていうかなんというか。2014/07/28




