出版社内容情報
16、17世紀のヨーロッパを支配した王たち。現代に残る絵画や財宝にみることができる華やかさとは裏腹に、王朝を存続させるため政略結婚した王や王妃が歩んだ激動の人生とは!?(解説/原田マハ)
内容説明
運命の支配か、宿命への挑戦か―。エリザベス一世と熾烈な闘いを繰りひろげたメアリー・スチュアート。血族結婚くりかえしの果てに生を受けたハプスブルクの王女マルガリータ・テレサ。強烈すぎるロシア皇帝イワン雷帝に嫁いだ七人の王妃たち…。数百年の時を越え、王族の生々しい息遣いがここに甦える。
目次
第1章 メアリー・スチュアート
第2章 マルガリータ・テレサ
第3章 イワン雷帝の七人の妃
第4章 ゾフィア・ドロテア
第5章 アン・ブーリン
著者等紹介
中野京子[ナカノキョウコ]
作家・独文学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
青蓮
84
冷酷非道な王達と彼等によって苦しめられる妃達。現代に残る絵画や財宝にみることができる華やかさとは裏腹に、王朝を存続させるため政略結婚した王や王妃が歩んだ激動の人生とは!?16、17世紀のヨーロッパに生をうけた王族達の息遣いを見事に描き出した絵画エッセイ。黒歴史でかなりエグいけど、世界史の勉強にも良いですね。それにしてもロシアがどこか冷酷なのは、そういう野蛮な歴史もあったからなのかな…ちょっと驚きでした。血みどろの歴史を才覚と経験で生き抜いたエリザベス一世の逞しさに感嘆!2018/05/04
KAZOO
79
5人の女性(王女など)の生涯をその夫となった人物などや肖像画などからたどります。結構波乱万丈な感じもしますが、この表紙に描かれているようなマルガリータのように平穏な生涯を送った人物もいます。イワン雷帝の妃がこんなにたくさんいたとは知りませんでした。私は映画などになったりしたアン・ブーリンが比較的好みです。2015/03/08
扉のこちら側
65
初読。2014年1179冊め。夢に見そうな程可哀想な王妃たち。メアリー・スチュアート、マルガリータ・テレサ、イワン雷帝の七人の妃、ゾフィア・ドロテア、アン・ブーリン。2014/12/26
ちゃとら
60
美術展を観に行く前にと手に取った中野京子さんの本。薄いが濃厚で読み応えたっぷり。王妃と呼ばれてきた人達のノルマの跡継ぎ出産。そしてこの時代の王達の傍若無尽さ。拷問、極刑の数々。イワン皇帝の頃のロシアの言事で「女房は殴れば殴るほどスープがうまくなる。」何じゃそれは⁈😱ラグビーは初めは人の首で行われたいたと聞いたが、これを読んだら信じられるかも。絵を観る気持ちも大きく変わりそうな衝撃の一冊でした。後書きは原田マハさん。2019/11/09
キムチ
60
キーワードは王と王妃。といってもロマンスのそれではなく、愛無き出産を繰り返し、さもなくば処刑という運命。イングランド・スコットランド・スペイン・ロシアが舞台。国史を縦糸、権力者の陰謀と欲望が運命という横糸で撚られる。「ラス・メニーナス」のエピソードは有名。「慰み者」の彼らは子供らが悪戯をした際。代わりに体罰を受けたという話は初めて知った。ブーリン家の姉妹を映画で見、原作も読んだが、今一つ虚飾の感強く、絵画で見る叙述が心にすとんとくる。今回、絵画はあくまでも脇役、どんな顔の人がそんなことを?という解説の役割2017/02/23
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