内容説明
莫大な借金を背負って新しい「花ずみ」を始めた通子。夫を奪いにきた女・多衣と商売の面ではパートナーとなり、複雑な心境のまま世間の荒波に飛びこんでゆく。従業員の裏切り、痴話喧嘩の果ての殺人未遂と、数々の災難におそわれながら、通子は自らの奥に秘めていた花を咲かせてゆくが、突然の政治スキャンダルに飲みこまれ…。女の表も裏も書き尽くした傑作、怒涛のクライマックス。
著者等紹介
連城三紀彦[レンジョウミキヒコ]
1948年愛知県生まれ。77年『変調二人羽織』が幻影城新人賞に入選。81年『戻り川心中』で日本推理作家協会賞短編賞、84年『宵待草夜情』で吉川英治文学新人賞、同年『恋文』で直木賞を受賞。96年『隠れ菊』で柴田錬三郎賞を受賞。恋愛小説、ミステリの名手であり、著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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