出版社内容情報
女優の暮らしから話題の映画まで。エッセイ集
映画、ラジオ、原爆詩の朗読と、時代の風を受けて一途に駆け続けてきた女優・吉永小百合が、話題作「北のカナリアたち」までの“今"を綴る。フォトエッセイ集。
内容説明
日活映画の素晴らしい共演者たちと『キューポラのある街』への深い思い。原点となったラジオとの縁。『動乱』から『北のカナリアたち』へ続く北の大地での映画出演。ラグビー、乗馬、水泳など趣味のスポーツ。原爆詩朗読に込めた平和への祈り。先輩たちとの交流。手紙の思い出。母のかたみをはじめとする大切なきものがたり―。時代の風を受けながら、トップを走り続ける女優の今を綴るフォトエッセイ集。
目次
エッセイ 私自身(赤いブラウスで撮影所へ;北からの再出発;ラジオは私の原点 ほか)
私の宝石箱(紫のきもの;手づくりのドレス)
スペシャル対談(「映画」を語り合う―山田洋次(映画監督)
きもの好き映画好き―樹木希林(俳優)
美しく生きる―節子・クロソフスカ・ド・ローラ(画家))
著者等紹介
吉永小百合[ヨシナガサユリ]
東京生まれ。小学生の頃よりラジオ番組に出演。14歳で映画デビュー。『キューポラのある街』をはじめ日活映画で活躍。青春映画のアイドルスターとなり、“サユリスト”という言葉を生む。常にトップの位置を保ち、主演女優として数々の映画に出演(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シブ吉
28
「将来は映画俳優になりたい」子どもの頃の夢を実現し、尚且つ「大女優となった」吉永小百合さんのエッセイは、映画のみならず、幅広く活動を続ける吉永さんの生き方に、静かな感動を憶えました。後半の対談部にあった言葉、その日その日を心を込めて精一杯生きる。吉永さんを知らなくとも、映画やテレビの画面を通して「素敵な人柄がヒシヒシと伝わる」のはそういうことなのかと、本書を読んで痛感。実現した「映画俳優の夢」だけでなく、後に続く人達の為にも、その素敵な「夢の続き」をまだまだ魅せて欲しいと切に願います。2013/02/10
fumikaze
4
(このエッセイから感じただけだが)見かけよりも行動力があり、スポーツなどの運動も積極的にこなす方なのに少々びっくりした。自己管理がきちんと出来る方なのだろう。2023/10/24
ceskepivo
3
本書の中で樹木希林さんが言っているように、吉永さんには「頑固というより、自分の意思を貫く芯の強さ」を持っており、それが佇まいの美しさに表れているのではないか。本書を読みながらそう思った。ラグビーフリークであることも好感。「自分の役目を果たし、内心の喜びを隠して戻ってくる選手は美しい。熱く、かつ、冷静に戦ってこそ、成果が上がるのです」。水泳合宿を以前やっておられたとのこと。参加させてください。2012/12/07
ikedama99
1
少しずつ読んでいたのだけど、ようやく時間がとれたので、一気に読んでみた。ただ、エッセイなのでもっとかみしめながら読んでもよかった。女優としての映画との向き合い方の話しも面白かったし、水泳や着物の話しも面白かった。最後の3名の方との対談集は、お互いの考えがよくわかり、自分が共鳴することも多かった。山田監督との対談の最後に「自分の芝居には満足していませんし、もう少し監督の意図する芝居ができればいいのに、という思いは常にあるんです。」とある。襟を正して、この行を再読しました。2013/12/13
猫女
1
名実ともに日本を代表する女優であり、何より第一線で活躍し続ける女優・吉永小百合が、デビュー前から現在までの自身を、語る。彼女でしか感じ得なかったであろう、喜びや楽しみ。悲しみや苦しみ、そして葛藤…。とても読み応えがありました。 そして収録されている写真が本当に美しい!さすが、グラビアの美しさでは雑誌随一の「家庭画報」連載の文庫本だけはあります! 読み終わった後には、間違いなく、作中で語られた映画を、もう一度観たくなります。2012/11/06