集英社文庫<br> いい子のあくび

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集英社文庫
いい子のあくび

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  • サイズ 文庫判/ページ数 200p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087448924
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

第74回芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞

芥川賞受賞第一作。
公私共にわたしは「いい子」。人よりもすこし先に気づくタイプ。わざとやってるんじゃなくて、いいことも、にこにこしちゃうのも、しちゃうから、しちゃうだけ。でも、歩きスマホをしてぶつかってくる人をよけてあげ続けるのは、なぜいつもわたしだけ?「割りに合わなさ」を訴える女性を描いた表題作(「いい子のあくび」)。

郷里の友人が結婚することになったので式に出て欲しいという。祝福したい気持ちは本当だけど、わたしは結婚式が嫌いだ。バージンロードを父親の腕に手を添えて歩き、その先に待つ新郎に引き渡される新婦の姿を見て「物」みたいだと思ったから。「じんしんばいばい」と感じたから。友人には欠席の真意を伝えられずにいて……結婚の形式、幸せとは何かを問う(「末永い幸せ」)ほか、社会に適応しつつも、常に違和感を抱えて生きる人たちへ贈る全3話。

【著者略歴】
高瀬隼子(たかせ・じゅんこ)
1988年愛媛県生まれ。東京都在住。立命館大学文学部卒業。「犬のかたちをしているもの」で第43回すばる文学賞を受賞。2021年『水たまりで息をする』で第165回芥川賞候補に。2022年『おいしいごはんが食べられますように』で第167回芥川賞を受賞。


【目次】

内容説明

会社でも、彼氏の前でも、わたしは”いい子”。でも―。駅や街中でぶつかってくる男をよけるのは、職場でコーヒーやお茶を補充するのは、なぜいつもわたしなのか?スマホを操作しながら自転車に乗ってこちらに向かってくる中学生を前にして、今日こそは自分から”ぶつかったる”と決意し…(『いい子のあくび』)。日常の中のちょっとした違和感や不条理、納得のいかなさを描いた小説集。

著者等紹介

高瀬隼子[タカセジュンコ]
1988年愛媛県生まれ。2019年『犬のかたちをしているもの』で第43回すばる文学賞を受賞してデビュー。22年『おいしいごはんが食べられますように』で第167回芥川賞、24年『いい子のあくび』で第74回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

mayu

31
ひゃー最高だった!3つの短編集。私も歩きスマホの人がこっちに歩いてくる時、私が避けなかったらぶつかるのかなと思った事がある。「いい子のあくび」の前を向いている方がなんで避けないとならないのという思考や主人公に共鳴している自分に気づいて苦くて読む手が止まらない。わかりたくないのにわかってしまう感情の数々。突然襲われるパワーワードに衝撃が走る。笑顔を張り付けて友好的にしている人の心の中が怖い。結婚式って難しいよね、主人公の様な人がいてもおかしくないだろうな。この本でしか味わえない感情があると感じた一冊。2026/05/29

よっち

25
公私共に「いい子」でいることで「割りに合わなさ」を訴える女性を描いた表題作のほか、社会に適応しながらも常に違和感を抱えて生きる人たちへ贈る短編集。人よりも先に気づいて、つい配慮してしまう女性が直面する理不尽な現実。お供えしたら願いが叶うというフィギュアにお供えする女性。郷里の友人の結婚式を欠席した結婚式嫌いな女性。些細なことだとしても誰にでもモヤモヤすること、心に思うところがあるのは当然で、どこか釈然としない想いを言語化しながら、登場人物たちの「いい子」であることの自覚と人知れず疲弊する姿が印象的でした。2026/05/22

エドワード

24
「ぶつかったる。まずはそう思い、それから、体が熱くなる。」おい、どうした!冒頭から怒りの爆発だ。直子は都心の会社に勤める女性。満員電車で通勤し、ながらスマホに道をふさがれる。「どうして私(女性)がよけなきゃならないのよ」職場では愛想よくテキパキ働く直子。無関係な部署の接待にも参加する。この会社の相変わらずな風景に懐かしさすら覚える。一旦調子が狂うと厄介なSNS、婚約者の彼女、男尊女卑。声に出せない不愉快な気持ち。いい子ばかりやってられない。時にやな子になる直子の心象風景。これは働く女性の共感を呼ぶね。2026/06/03

ミワ

13
歩きスマホ。していない方が配慮して避けてあげないといけないのか?。気がついて飲み物を補充していた方が、何故申し訳ない気持を持たないといけないのか?。日常にある割に合わない、小さな理不尽を言語化している小説。結婚式の話も面白かったです。2026/06/09

NAOAMI

11
歩きスマホに対する主人公の気持ちには大共感だな。ブツカッタレとは思わんけど。歩き以外でも自転車でも運転中でも駅構内・階段とか、事故はドンドン増えるでしょ。依存して当たり前の構図を押し付けて経済が成り立っているし、そーゆー数少ない成功例を伸ばすしか日本の生き残りはないんでしょ。だから、自業自得。古いしきたり、結婚式はこうあるべきとか、その意義とか。どうでもいいことの積み重ねが人生やもの。自分に関わる人間関係以外には皆冷酷やん。知ってる人以外皆敵だからSNS で敵を減らしておきたいだけ。そんなもんなんだよな。2026/06/03

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