集英社文庫<br> 赤い月の香り

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集英社文庫
赤い月の香り

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  • サイズ 文庫判/ページ数 272p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087448801
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

天才調香師は、人の欲望を「香り」に変える――。
直木賞受賞第一作。『透明な夜の香り』続編!

「君からはいつも強い怒りの匂いがした」
カフェでアルバイトをしていた朝倉満は、客として来店した小川朔に、自身が暮らす洋館で働かないかと勧誘される。朔は人並外れた嗅覚を持つ調香師で、その洋館では依頼人の望む香りをオーダーメイドで作り出す仕事をしていた。
朔のもとには、香りにまつわるさまざまな執着を持った依頼人が訪れる。その欲望に向き合ううちに、やがて朔が満を仕事に誘った本当の理由が分かり……。
香りを文学へと昇華させた、第6回渡辺淳一文学賞受賞作『透明な夜の香り』に続く、ドラマチックな長編小説。

【著者プロフィール】
千早 茜(ちはや・あかね)
1979年北海道生まれ。幼少期をアフリカで過ごす。立命館大学文学部卒業。2008年『魚神』で第21回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。翌年、同作にて第37回泉鏡花文学賞を受賞。13年『あとかた』で第20回島清恋愛文学賞、21年『透明な夜の香り』で第6回渡辺淳一文学賞、23年『しろがねの葉』で第168回直木賞を受賞。著書に、『男ともだち』『わるい食べもの』『神様の暇つぶし』『ひきなみ』『マリエ』『グリフィスの傷』『雷と走る』 など多数。


【目次】

内容説明

カフェでアルバイトをしていた朝倉満は、客の小川朔から、自身が暮らす洋館で働かないかと誘われる。朔は人並外れた嗅覚を持つ調香師で、依頼人の望む香りをオーダーメイドで作っていた。朔のもとには、さまざまな執着を持った依頼人が訪れる。彼らの欲望に向き合ううち、朔が満を誘った理由が分かり…。第6回渡辺淳一文学賞受賞作『透明な夜の香り』に続く、ドラマチックな長編小説。

著者等紹介

千早茜[チハヤアカネ]
1979年北海道生まれ。立命館大学文学部卒業。小学生時代の大半をアフリカのザンビアで過ごす。2008年『魚神』(「魚」改題)で第21回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。同作で第37回泉鏡花文学賞受賞。13年『あとかた』で第20回島清恋愛文学賞、21年『透明な夜の香り』で第6回渡辺淳一文学賞、23年『しろがねの葉』で第168回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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エドワード

62
調香師・小川朔の物語再び。今回の助手は朝倉満。相棒の新城、前任者の若宮一花も登場する。世界にひとつだけの香りを依頼する客は絶えない。今回も様々なものが香る。薔薇、ジャスミン、ローズマリー、柘榴。朔は人の体臭から、ストレスや怒りや孤独まで感じ取ってしまう。さぞわずらわしいだろう。人は香りによって感情を呼び覚まされ、感情が香りを生む。循環するのだ。後半、満の抱える屈折の原因がわかってくる。茉莉花との恋、母親との確執。そして朔と満の意外な関係。全てを香りから探り当てる朔の語り口は、赤い月のように淡々と静かだ。2026/05/04

陽子

41
小川朔というミステリアスな調香師から目が離せない。新たに屋敷の使用人としてスカウトされた満。彼は心の中に赤い怒りを秘めた青年。満も一香と同様に、朔と館が纏う冷たい青い香の虜になる。朔の抽出するハーブの香とそれを使った料理がとても魅力的。香というものは、何て奥深いのだろう。朔のような超嗅覚の人間にかかれば、その生活や過去まで丸裸にされてしまう。危険と脆さを含んだ香が持つ独特な世界。朔と一香を結ぶ儚い糸のような関係性は今後、どうなるのか気になった。ラスト付近で明かされた、朔と満の意外な関係性にも驚かされた。2026/10/11

みんとあめ

40
前作を読んでから3年がたつ。読み始めてすぐにあの時の世界観、空気感が蘇った。できるだけ長くこの物語の中にいたくて、満が抱えているものが何なのか気になるも、ゆっくり読んだ。朔、新城、源さん、そして一香に再会できて嬉しい。源さんの過去を知れるとは思わず、一番驚いた。そして朔が満を雇ったきっかけに、興味だけでなく、何か別のものがあるのだろうなと思わずにいられない。今作も愛おしくて、救われた気がして読み終える。次がシリーズ完結編…さみしい気持ちが大きいが、のんびりと待つことにする。2026/07/07

nyanco

37
「燻る…」から「透明な…」そして本作と再読 「この職場は君には合っていない うちで働くといい」 若く大柄な男性・満 暴力事件を起こした過去がある 怒りの香りをまとった男を、あの朔がわざわざヘッドハンティングまでするなんて 朔の香りを嗅ぐとイライラがなくなる 満自身も朔の傍で働くことを望む 「嘘をつかないこと」今回も朔からの指定はこれだけ いじめられていた持田、亡き母の呪縛から抜け出せない女性・橘 今回はいじめや暴力もテーマの一つだったとのこと(文庫巻末インタビュー) 一香の物語よりもダーク寄り →続2026/05/23

yuuguren

35
著者の作品は「しろがねの葉」に続いて2作目。朝倉満は、森と菜園に囲まれた洋館に住む小川朔に雇われることになる。朔は調香師で顧客ののぞむ香りを提供している。何人かの依頼者が訪れる様子が満の目を通して語られている。飲料や草花はては体臭まで香りとは普段意識せず嗅いでいるのだろうが、そこに注目しているところがミソで面白かった。後で本書が「透明な夜の香り」の続編であることに気づく。こちらを先に読んだほうが人間関係に入っていき易かったか。2026/05/23

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