出版社内容情報
江戸中期。彗星の如く現れた相撲人・雷電。悪政と飢饉にあえぐ民衆は、自らの運命を託す。雷電の生涯とその時代を描く歴史巨編。
【目次】
内容説明
天明三年浅間山大噴火に民衆が怯え、奉納相撲勧進方は、地元大関が勝つことで人心を宥めようとする。六尺を越える巨躯の百姓太郎吉が推挙された。嫌々出場し見事勝つと、見物の群衆が爆発。飢饉と悪政に苦しむ人々に、世を救う者と崇められる。自らの意思の及ばぬ騒ぎとなり、江戸相撲の誘いを受けることに。日本橋商人助五郎と出合い…。古今無双の相撲人・雷電為右衛門の数奇な生涯を描く長編。
著者等紹介
飯嶋和一[イイジマカズイチ]
1952年山形県生まれ。83年、「プロミスト・ランド」で第40回小説現代新人賞、88年、『汝ふたたび故郷へ帰れず』で第25回文藝賞を受賞する。2000年、『始祖鳥記』で第6回中山義秀文学賞、08年、『出星前夜』で第35回大佛次郎賞、15年、『狗賓童子の島』で第19回司馬遼太郎賞、18年、『星夜航行』で第12回舟橋聖一文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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播州(markⅡ)
10
不世出の相撲人、雷電為右衞門。実際に彼自身が悪や不正に立ち向かったわけではないが、一身を賭して、文字通り徒手空拳で相撲に全てを捧げる様が平民の希望を集めていく。修羅を燃やし、仁王の形相で必殺の鉄砲をぶちかます。相撲に明るくはない私ですが、取り組みシーンがいきいきとして手に汗握る。そりゃあ江戸の町人の人気者にもなろうってもんよ。雷電たち相撲人が子供を抱き上げるシーンが尊い。それにしても火事多いなぁ。江戸の華とはいいつつも…2026/04/16
ハッカ飴
9
退職して、家にいるようになってからのお相撲のにわかファンです。お相撲のことが知りたくて、読んでみました。なんせにわかファン、相撲の決まり手もよく知らず、取り組みの描写はいまいち(というかかなり)わからないところがあったので、読むのに時間がかかってしまいました。雷電は相撲人としてはもちろん、人間としても、貧しい人たちに心を寄せることのできる一流の人だったのでしょう。江戸時代の相撲の立ち位置がなんとなく、つかめました。それにしても、よく言われるように江戸は火事が多かったのだなぁ。and木っ端役人ふざけるなとも2026/05/12
やまかぶ
4
江戸時代に活躍し、大相撲史上最強とも言われる雷電為右衛門の生涯を描いた長編。寡作ながら、その作品群に外れなしと言われるだけあり、内容・文体ともに質実剛健。鉄物問屋の商人、鍵屋助五郎をもう一人の物語の軸として置き、外から観た雷電を語らせる配置も隙が無い。実況を見ているかのような臨場感溢れる相撲の語り口も冴えている。さらに、力士を現人神のように扱い、生きる縁(よすが)にしている、貧乏で虐げられた市井らの描写と、それに応えようとする雷電が泣ける。表紙も題名も厚さも中身も激渋で、手に取られにくそうなのが歯がゆい。2026/03/28
泰
0
「才能を持ってしまった人間の孤独」 #歴史 #伝記小説 #職業小説(力士) #身体性 #社会構造 #階級 #孤独 #成功と代償 #リアリズム #人間ドラマ2026/02/24




