出版社内容情報
印象的な曲や近所に咲く花など、沖縄との意外なリンクを見出し、外から沖縄をより深く理解し、好きになれるノンフィクション。
内容説明
沖縄は好きですか?年に何回くらい行きますか?現地に行かずとも沖縄を感じられるものがあるといいですよね。身近な草花や歌謡曲、TVのヒーローものや美術作品など、あなたが触れる身近なものに、実は沖縄とのリンクが存在します。それらを頼りに、沖縄の歴史や現在抱えている問題を見つめ直すノンフィクション。丹念な取材で、曖昧な知識を確かな認識へと昇華させた、著者の真骨頂といえる本。
目次
プロローグ―ブーゲンビリアと「星の砂」
第1章 戦争の爪痕
第2章 沖縄が潜在的に抱えた苦悩
第3章 ヤマトで起こった沖縄への排除
第4章 米軍基地の島で生きる
第5章 平和を希求する沖縄の文化―交流の歴史
エピローグ―あなたの隣にある沖縄を見てみよう
著者等紹介
澤宮優[サワミヤユウ]
1964年熊本県生まれ。ノンフィクションライター。青山学院大学文学部卒業後、早稲田大学第二文学部卒業。2003年に刊行された『巨人軍最強の捕手』で第14回ミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とくけんちょ
38
戦後、長く占領されたまま、ある意味人身御供として切り捨てられていた沖縄。そこは忘れてはいけないし、目を背けてはいけない。その代わりにと、とってつけた優遇措置。この国にあるお決まりのパターン。じゃあ、これからが問われるよな。東シナを巡っての緊張関係。まさに今、琉球諸島をどう位置付けるか。ヤマトンチュがどうするか、ウチナンチュは見ている。この国の未来はどうか。2024/10/14
かみーゆ
2
プロローグから第1章の「戦争の爪痕」が本当素晴らしい。対馬丸の生存者の方にもしっかり話聞いてるとか丁寧に取材してるのがわかるし著者の真摯な姿勢が読んでいて心地よい。佐喜眞美術館、仲村清司さんとかの「オトナの社会科見学」でも紹介されてて、いつかはと思ってたけど行かないといけないですね。辺戸岬にあるという祖国復帰闘争碑もいつか見に行けたらなと思います。2024/09/08
taq
0
筆者の故郷八代に多く咲くブーゲンビリアと沖縄がつながり、そこからつぎつぎと沖縄が経験してきた、そして一般にはあまり知られていない戦争の傷跡や出稼ぎ労働者の苦難、ウルトラマンとのつながりに沖縄を語る上で避けることのできない米軍基地の問題が描き出される。沖縄は観光地として認知されているが、それだけではなく知っておくべきことが山ほどあって、筆者の丹念な取材から書かれた本書を読むことで非常に勉強になった。内地に住んでいる我々の隣にも必ず沖縄はある、ということも。2024/11/19
健康平和研究所
0
関西沖縄文庫の金城馨さんが登場。佐喜眞美術館やウルトラマン、佐渡山豊、対馬丸事件、愛楽園など2024/11/10