出版社内容情報
誇り高く転売を生業とする主人公。転売ヤーを狙う連続殺人が発生、世間のバッシングも高まる中、彼の未来は……!?
内容説明
プロとして、誇り高く転売行為を続ける「俺」。しかし巷では転売ヤーを狙った連続殺人事件が発生、現場の動画がＳＮＳで拡散され、転売が社会問題として連日ワイドショーでも話題となる。身の危険を感じつつ転売を続けている中、「俺」は人気中学生配信者の凸を受けてしまったことから自宅を特定され、転売ヤーの元締め「転売王」だという事実無根の噂を流されるなど、とんでもない状況に陥り…。
著者等紹介
松澤くれは［マツザワクレハ］
１９８６年富山県生まれ。早稲田大学第一文学部演劇映像専修卒業。演劇ユニット“火遊び”代表。舞台脚本家・演出家として、オリジナル作品をはじめ人気小説の舞台化を数多く手掛ける。２０２３年より、テレビ東京系アニメ『ポケットモンスター』のシナリオコーディネーター・各話脚本を務める（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オーウェン
59
社会問題でもある転売ヤーが中心のミステリ。 転売ヤーの俺が巻き込まれた殺人事件。 周囲で転売ヤーが殺される事件が起き、自身には中学生たち4人組の配信者の凸によって転売王なる称号まで勝手に付けられ、日常生活まで困難に。 実際中学生がここまで踏み込むことはないだろうが、凸配信は相手の迷惑関係なしなのでカメラ向けられたら勝ち目はない。 非現実な部分はあるが、事件の犯人には意表を突かれた。 予想していなかった人物なので、この点を期待して読むのがいいかも。2024/11/01
ぺんぎん
46
転売ヤーが主人公なんだけどここまで感情移入しづらいのはなかなかない。同時に配信者もここまで煽ることないだろうと。エンタメとして割り切れば楽しめる。はず。転売無くなればいいのに。2024/10/24
よっち
36
プロとして、誇り高く転売行為を続ける主人公。しかし巷では転売ヤーを狙った連続殺人事件が発生する物語。現場の動画がSNSで拡散され、転売が社会問題として連日ワイドショーでも話題となる状況で、それでも身の危険を感じつつ転売を続ける中、人気中学生配信者の凸を受けて自宅を特定され、転売ヤーの元締め「転売王」だという事実無根の噂を流され、いろいろな意味で追い詰めれられてゆく展開で、転売屋としての身勝手な想いには共感できず、反発していた父に対する顛末も皮肉が効いていましたが、それでも諦めないしぶとさは流石でしたね…。2024/09/17
いなばさくら
11
長編ミステリ。お気に入りのどなたかがレビュー挙げてた全く知らない作家さん。そこそこ若い作家さんのようですが新人さんという訳でもなさそうです。タイトルにある転売ヤーという言葉は知ってたけど、その内容と実情は全く知らなかった。それよりこの作家さんはリアル転売ヤーさん？わたしはYouTuberも転売ヤーも実情を知らんけど、転売ヤーの説明と熱量は他の登場人物とは全く異なります。犯人の動機と最終の締め方は思ってたより奇麗でしたが、次作以降にも続けていただけたら楽しみが増えますね。2025/05/27
きゅうくつ
9
プロとして誇り高く転売行為をしているという主人公の身勝手な語りに冷笑の連続。しかし彼はどこまでも真剣でそこに可笑しみがあり、これがあれか、『バクマン。』でいうところのシリアスな笑いかと気づく。終盤、主人公に対してある女性がぶつけた言葉が良かった。小売店勤務の身としては、転売目的の購入は控えめに言ってとても苦々しい。2024/09/01
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