出版社内容情報
旗本の側室綾乃は主の虐待から逃げ、札差の市三郎に助けられたが……。江戸の金融崩壊を背景に男女の機微と不屈の闘いを描く。
内容説明
貧しい御家人の娘・綾乃は、借金のため大身の旗本坂東の側室となる。坂東志摩守は、綾乃を虐待する冷酷な男だ。一年後、実家の断絶を知った綾乃は屋敷を逃げ出す。傷を負った綾乃を、札差の市三郎が偶然助け匿った。だが、坂東から執拗な嫌がらせが始まり…。江戸の金融崩壊を背景に、札差の主人として誠実に生きる男と腐敗した武家を捨てた女の、身分を越えた情愛と不屈の闘いを描く。傑作時代小説。
著者等紹介
千野隆司[チノタカシ]
1951年、東京都生まれ。國學院大學文学部文学科卒業。出版社勤務を経て、90年「夜の道行」で第12回小説推理新人賞を受賞。2018年「おれは一万石」シリーズと「長谷川平蔵人足寄場」シリーズで第7回歴史時代作家クラブ賞「シリーズ賞」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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