集英社文庫<br> 芙蓉の干城(たて)

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集英社文庫
芙蓉の干城(たて)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 411p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087443158
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

昭和八年、東京。
江戸歌舞伎の大作者、三代目桜木治助の孫でありながら現在は早稲田大学に奉職する桜木治郎は、その知識と確かな審美眼で歌舞伎役者や裏方から厚い信頼を集めていた。
四月。築地小劇場で女優となった親戚の娘・澪子の行く末を案じる実家からの懇願により、木挽座で陸軍軍人・磯田との見合いの席が設けられる。舞台では歌舞伎界の「女帝」荻野沢之丞が見事に舞う中、澪子は真向いの席の男女に、ある違和感を抱いた。
翌日、木挽座そばで男女の惨殺死体が発見される。遺体は右翼結社「征西会」大幹部・小宮山正憲と芸妓の照世美だった。二人が最後に目撃された木挽座を捜索するため、治郎は警察から協力を要請され、事件に巻き込まれていく。
澪子もまた、自身が目撃した二人の奇妙な様子を治郎と磯田に打ち明け、それぞれの立場から事件の真相に迫っていくことに――。
戦争へと歴史の歯車が大きく動いた昭和八年を鮮烈に描き出す、圧巻の歌舞伎ミステリー!第四回渡辺淳一文学賞受賞作。

【著者略歴】
松井今朝子 まつい・けさこ
1953年京都市生まれ。早稲田大学大学院文学研究科演劇学修士課程修了。
歌舞伎の企画制作に携わった後、故・武智鉄二氏に師事し、歌舞伎の脚色・演出を手掛ける。
1997年『東洲しゃらくさし』で小説デビュー。同年『仲蔵狂乱』で時代小説大賞、2007年『吉原手引き草』で直木賞、2019年『芙蓉の干城』で渡辺淳一文学賞を受賞。
『師父の遺言』『縁は異なもの 麹町常楽庵 月並の記』『料理通異聞』など著書多数。

内容説明

日中戦争間近の昭和八年東京。歌舞伎の殿堂木挽座を訪れた右翼結社大幹部と芸妓が惨殺された。築地署は、役者や裏方の信頼厚い江戸歌舞伎作者の末裔・桜木治郎に協力を要請。桜木は、荻野沢之丞の楽屋で被害者を見たことを思い出す。さらに夭折した天才役者の評伝取材で、劇場を熟知したトリックに気づき…。芸と欲に搦めとられた人間の情念を炙り出す劇場時代ミステリー。第四回渡辺淳一文学賞受賞作。

著者等紹介

松井今朝子[マツイケサコ]
1953年京都市生まれ。早稲田大学卒業後、松竹入社。歌舞伎の企画・製作に携わる。97年、『東洲しゃらくさし』でデビュー。同年、『仲蔵狂乱』で第8回時代小説大賞を受賞。2007年、『吉原手引草』で第137回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ヨーイチ

29
木挽座シリーズ二冊目。現時点で最も歌舞伎全般に精通している作家が描く推理物。時代は戦前・5・15とかゴーストップ事件の頃。歌舞伎劇の殿堂木挽座を中心にした連続殺人に挑むのは狂言作者の孫にして早稲田の先生、前作から続く設定も健在。異世界歌舞伎界(木挽座、鶴亀興行とか) の着想が面白くて本筋を忘れそう。別世界とは分かっていても、ついモデルを調べてしまう。登場役者の曾孫、孫辺りが現存している訳で、不思議な感覚になる。つまり良く描けているって事なのだけれど。続く2022/02/06

Y.yamabuki

18
昭和八年の歌舞伎の劇場木挽座を舞台に、当時の雰囲気を醸し出す筆致で綴られている。ミステリーとして面白いだけでなく、梨園の人間模様や裏方の仕事、当時の世相も描かれ興味深かった。右翼や当時の先端を行く澪子の存在が、まだ自由な雰囲気は有るものの、軍靴の音が近づいて来る空気感を良く表していている。満足の読み応えでした。2022/06/06

MATHILDA&LEON

15
シリーズものとは知らずに読んだが、ほぼ問題無く読めるのが良い。歌舞伎の裏側の話も沢山出てきて面白いし、何よりテンポの良さと構成が素晴らしい。様々な意味合いを持った『芙蓉の干城』というタイトルに感嘆。これは第一作も読まねばと強く思った。本当に面白かった。(第四回渡辺淳一文学賞受賞作)2023/12/20

陽ちゃん

8
シリーズ物だったんですね。昭和初期の劇場『木挽座』が舞台。もちろん、登場人物は歌舞伎界絡み。主人公で大狂言作者の孫である桜木治郎が木挽座周辺で起こった事件を読み解いていく訳ですが、時代が時代だけに重苦しい展開でした。あと、藤太郎少年がどう成長していくのか楽しみなような怖いような…2022/03/30

YH

5
このシリーズは好き。ただ、今回の事件の真相と結末はとても哀しい気持ちになる。華やかな歌舞伎の世界と対極に、この時代から日本がおかしな方向へ進む前兆を澪子と磯崎の関係を通じて上手く描かれていた。2023/12/25

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