出版社内容情報
別れは新しい一歩を踏み出すために大切な区切りなのだ。縁切り状の代筆をしながら人情に心をふるわせるあたたかな時代小説第2弾。
内容説明
江戸・湯島で縁切り状の代書をする「縁切り屋」を営んでいるお糸。人の別れがもたらすのは悲しみだけではないとわかり始めたが、稼業への違和感は未だ消えずにいた。絵の師匠と弟子、横暴な口入れ屋と若い衆、姑寄りの夫とその妻、自刃ばかりする娘と振り回される友、なさぬ仲の男女など様々な別離に心は乱れて―。幼なじみや糸に思いを寄せる者も登場し、ますます目が離せない青春時代小説。
著者等紹介
泉ゆたか[イズミユタカ]
1982年神奈川県生まれ。早稲田大学大学院修士課程修了。2016年『お師匠さま、整いました!』で第11回小説現代長編新人賞を受賞し、デビュー。19年『髪結百花』で第8回日本歴史時代作家協会賞新人賞および第2回細谷正充賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
60
花村萬月さんの大絶賛解説付き。ほんの少しファンタジーもあり猫も登場する楽しいシリーズ。花村先生程読解力のない私にはお糸さんの透明感がいま一つ伝わらないけど、でも可愛い女の人だから私としてはそれで良しとしよう。幼いころのトラウマが強烈なマザコン男を作ってしまったんだろうか、藤吉さんの今後に期待(猫ばかのままでもいいですし)2023/10/01
み
18
シリーズ2作目、皆さんキャラが好きです。実在したら、うざくてヤですが、読む分にな奈々さんイイです。シリーズ読み進めます。2024/07/02
ごへいもち
13
奈々が好きになれなくて、このシリーズはもういいや2023/10/20
うぇい
9
シリーズ物の2作目から読んでしまいました。 自分には縁を切られた者の心の残った生霊が現われるという設定が解り難い様に感じた。それ以外は結構良かった。 德川300年の太平の世でも、庶民は相次ぐ大火があってお救い小屋が置かれたりして、が背中合わせだったのかもって思ったりしました。 文庫の解説が花村萬月さんなんのはビックリでした。受賞された新人賞の選考委員っだったみたいですね。泉ゆたかさんって女性なんですんね。先日ラジオの書評コーナー泉さんがで取り上げられているの聴きました。注目され始めているのかな。2023/11/23
陽ちゃん
7
シリーズ2作目。代書屋で生計を立てているお糸ですが、長屋の隣に住む少女お奈々の宣伝もあって「縁切り屋」としても売出中。前向きな縁切りはいいけど、どろどろした縁切りは後味が悪いですね。お寺で養われていた時の兄貴分だった藤吉(実は大人になりきれていない子供)が越してきて一段と賑やかになった長屋生活も楽しそうです。2021/12/06
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