出版社内容情報
動物と話せる信吾に、川獺が教えてくれた友人の危機。信じてもらうためには……。軽快な会話が魅力の青春時代小説。
内容説明
幼馴染たちと釣りに出掛けた信吾。姿を見せた川獺の親子に魚を譲った礼にと、友人の身に迫る危機を知らされる。何とかしなくては!しかし川獺に聞いたといっても、信じてくれるのは妻の波乃くらいしかいない。信吾がとった策は?(「川獺日和」)小僧の常吉の成長を描いた微笑ましい話あり、将棋会所に現れた珍客との心揺さぶられる一幕あり。今回も多彩な魅力でお届けする、痛快青春時代小説。
著者等紹介
野口卓[ノグチタク]
1944年徳島県生まれ。立命館大学文学部中退。93年、一人芝居「風の民」で第三回菊池寛ドラマ賞を受賞。2011年、『軍鶏侍』で時代小説デビュー。同作で歴史時代作家クラブ新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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らび
35
今作はめおと相談一休み。信吾と波乃は名実共に正式な夫婦となる。2本は閑話休題的な感じでしたね。『新しい友』では大橋流家元嫡男が訪れ身分を隠して信吾や常連客と対局する。ハツちゃんとの勝負が流れてしまったのはちょっとざんねんでしたが、きっとこの先も常連客として楽しませてくれるでしょう。そして何より常吉の将棋に対する本気度が頼もしいです。2021/03/04
ち~
31
【川獺日和】川獺が教えてくれた危機。友の店を強盗から救え!【目覚め】さらに将棋の高みを目指す常吉。微妙な奉公人の立場が立ちはだかるが…頑張れ!【繋ぎ役】前巻の七の男を戯作者に紹介するが…【新しい友】ちょっと謎めいた新しい客の武士。信吾と出来た友情がほろ苦くも清々しくてとても印象的なラストだった。そういえば今回は、相談屋は開店休業だったな…。2021/07/11
onasu
18
通算では8冊目となるこちら。夜釣りに向かった先で川獺から情報を得て、(そうは明かせないが)友人宅(店)で押し込みを待ち構えて一網打尽という、単独で読んだら何じゃそらの話しから。 人ならざるものからという話しは他にも散見されるので、こちらが特異ではないが、この妙に老成した信吾を違和感なく読ませるところが妙味。 他にも、同居する波乃との本祝言、将棋会所を手伝う常吉の成長、相談屋の信吾からネタを得たい戯作者との再会、将棋会所に異色のニューカマーと、切った張ったがなかったのは寂しいが、楽しんでこられました。2022/07/24
サケ太
18
良い。夫婦関係も良好。友人のピンチを救ったり、縁と縁を結びつつ、事態を解決していく。新しく登場した人物は今後の展開に何か影響を与えてくれるのか。2021/02/05
Hisasi Hasida
12
ってか、設定ブレブレですやんッ!!って、思ったお話。。。2021/07/16